悔しさだけを突き付けられた異国の地で定めた決意。FC東京U-18MF永野修都は世界と再会するその日までバージョンアップし続ける
ゲキサカ / 2024年7月4日 12時45分
「ただ、ケガでギリギリまでコンディションが良くなかったにも関わらず、呼んでくださった代表のスタッフの皆さんには感謝していますし、あの経験ができたかできないかは、今後の自分のサッカー人生にも関わってきますし、アレで海外に対する基準やサッカー観が変わったなとも凄く思っているので、ワールドカップを経験できたことには本当に感謝しています」。あの悔しさは絶対に忘れない。その経験をどう生かすのかは、間違いなく自分次第。異国の地で定めた決意は揺るがない。
同い年の盟友へのライバル心も、今の自分を高めてくれる大切な要素だ。既にトップチームとプロ契約を結んでいるMF佐藤龍之介の存在は、やはり意識せざるを得ない。
「もちろん尊敬している部分もありますし、目指している部分もあるんですけど、U-18に入ってから1年生、2年生とずっとチームでも代表でも一緒にやっていたのに、現時点では差ができてしまっていることは受け止めるしかないですよね。また一緒にプレーしたいですし、個人としても超えられるように、この残りのU-18での期間を全力で頑張って、トップに上がって、追い付いて、追い越せるように頑張りたいと思います」。そのためにできることを、1つずつ、1つずつ、今いる場所で突き詰めていく。
昨年はファイナルで敗れているだけに、この夏のクラブユース選手権で見据える結果は、明確すぎるぐらい明確だ。「去年も今と同じで、プレミアリーグの前期であまりうまく行っていない状況からクラブユースに入ったんですけど、暑い中でも声を出し合って、チームが一体となって、本当に良い戦いができたので、今年もクラブユースで今のチームの雰囲気も変えられるようにしたいですし、去年は準優勝という悔しい形で終わっている分、高校ラストの年では優勝したいと思います」。
うまく行かないもどかしさも、結果に恵まれない悔しさも、みんなで勝利を手にした喜びも、目標にたどり着く嬉しさも、すべての経験は、サッカー選手としての自分を形作る糧になる。18歳の夏。世界との再会を心に秘め、さらなるバージョンアップを期す永野修都から、目が離せない。
(取材・文 土屋雅史)
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