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[MOM4760]熊本U-18MF成田響輝(1年)_原石が放った圧倒的な輝き!時間を追うごとに切れ味が増す“後天的レフティ”の躍動!

ゲキサカ / 2024年7月7日 18時40分

終盤に存在感を示したロアッソ熊本U-18MF成田響輝(1年=荒尾フットボールクラブ出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.6 プリンスリーグ九州1部第9節 熊本U-18 0-0 長崎総合科学大附高 大津町陸上競技場]

 まだ今は原石かもしれないが、その輝きは既にピッチの中でも圧倒的な光を放ちつつある。ひとたびボールを持ったら、強い意志を携えて、大胆に中央を、果敢に前へ。相手が何人マークに来ようと関係ない。だって、目指すのはその先にあるゴールだけなのだから。

「もっと先輩を追い抜けるように頑張って、スタメンを獲ったりしたいですし、代表からも声が掛かるように、もっとプリンスで試合に出て、結果を残していきたいです」。

 ロアッソ熊本U-18(熊本)に現れた、抜群の推進力を誇る“後天的レフティ”。MF成田響輝(1年=荒尾フットボールクラブ出身)がアグレッシブに何度も繰り出したドリブルが、夏の気配も色濃くなった炎天下の芝生を鋭く切り裂いた。


「ずっとボール保持はしていたんですけど、攻撃に繋がっていないというか、攻撃に厚みがない感じだったので、相手の中盤の選手が前に行った時に、後ろのスペースで受けて、自分が仕掛けて、攻撃の起点になろうと思っていました」。

 なかなか攻撃の手数を繰り出せない前半は、ピッチに立ちながらこう考えていたという。長崎総科大附高(長崎)と対峙したプリンスリーグ九州1部第9節。今シーズンのリーグ戦では2度目のスタメンとなった成田は、思うように流れの中へ絡み切れない。言い換えれば“消えていた”と言ってもいいだろう。

 だが、その瞬間は唐突にやってくる。後半も中盤に差し掛かったころ。自陣の低い位置でボールを持った成田は、突如としてそれまで見せていなかったような縦へのドリブルを開始。虚を突かれたのか、相手ディフェンスもその20番を止められず、あっという間にバイタルエリア付近までボールを運び切ってしまう。

「あれまではボールを受ける回数も少なかったですし、あまり何もできていなかった感じがしていたんですけど、あのワンプレーが出てからは、『相手も疲れていたので、もっと行けるな』と思って、ギアを上げました」。フィニッシュにこそ結び付かなかったものの、このワンプレーでピッチ上の空気感が一変する。

 驚異的なのは30度を超えるような気候の中で、一番苦しくなってくる後半の終盤に差し掛かっていくにつれて、その推進力がどんどん増していっていたことだ。「『もうやるしかないな』という気持ちはありましたし、みんながキツい時こそ自分が走ったらチャンスが多く作れるかなと思って、結構疲れている時でも仕掛けられました。あまり体力に自信はないですけど(笑)、今日は調子が良かったです」。1年生でそう言い切るのだから、何とも逞しい。

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