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今と向き合うことで見据えるのは「今じゃない」これからへの進化と成長。名古屋U-18は神村学園との打ち合いを4-2で制す!

ゲキサカ / 2024年7月14日 18時5分

 キッカーは杉浦が自ら務める。「頭の中で『これを決めなかったら苦しくなるな』ということは感じていたんですけど、PKは正直決めて当たり前という意識はあるので、ネガティブなことを考えるより、『決めたらどうやって喜ぼうかな』と考えていました」。右足で左スミをグラウンダーで狙ったキックは、江田も触ってはいたものの、ゴールネットへときっちり収まる。

PKを決めた名古屋U-18FW杉浦駿吾が歓喜のダッシュ!

 10番を背負うエースが記録したチーム4点目で勝負あり。「自分たちに多いのは先制されて逆転する形ですけど、こういうふうに3点差の中での戦い方も今日は少し学べたと思うので、いろいろな経験値を得るというところでも、良いゲームができたかなと思います」(杉浦)。名古屋U-18が打ち合いの末に粘る神村学園を振り切って、勝ち点3を積み上げる結果となった。


 名古屋U-18を率いる三木監督の言葉は、いたってシンプルながら本質的で面白い。この日の試合の印象を問われても、「『4-2だな』って(笑)。『ああ、4点獲ったな。2点獲られたな』と。後ろの選手は『やられたなあ』と思うだろうし、攻撃的な選手は4点獲れて、駿吾や利都は自信を持っただろうし、そういうことです」と言い切っている。

 それは失点に対する姿勢にも現れる。チームの1失点目。名和田のゴールを指揮官はこう振り返る。「スーパーですよ。なかなかあんなシュートは見られないです。でも、『ああ、やられた』って選手が感じてくれればいいかなって。それこそトップチームの活動に行く選手は、そういうことを感じて戻ってくるからレベルアップするわけで、代表に行った選手もそうですし、レベルの高いところでやって、感じて、直して、という繰り返しだと思います」。つまりはせっかくこんなリーグで戦っているのだから、そのレベルを存分に体感しろ、ということだ。

 3-0で迎えたハーフタイムも、選手に要求することは普段と変わらなかったという。「いつも通りですね。『点を獲りに行こう』と。守って勝ってもしょうがないので、『もっと行こうよ』という話はしました。そこはスコアで変わるところではないですね。僕は全部攻撃のことから言いますから。守備の選手は『ゼロで抑えたい』と思うものなので、そこまで言う必要はないかなって。4点目を獲れば試合は決まるし、そっちの方が全然いいでしょと」。

「みんな点なんて獲られたくないんですから。もちろん不具合が起きていたら修正はしますけど、守備の粘り強さを持たないといけないというのはわかっているわけで、それで1失点目みたいにやられたなら、『ああ、やっぱりな』と感じてくれればいいかなって。ああいうクオリティの選手もいますし、トップに行ったら上には上がいますし、粘り強く対応しないといけないし、もっとラインを上げないといけないし、もっとカバーの距離を大事にしないといけないし、相手を把握してクロス対応しないといけないし(笑)、というところの繰り返しですからね」。すべての経験は、成長するために必要な学びの種。そのスタンスにはいささかのブレもない。

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