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4ゴールを集めた「奇跡の15分間」で手繰り寄せたGS突破!川崎F U-18は鳥栖U-18との決戦を制してベスト8進出!

ゲキサカ / 2024年7月26日 13時6分

 タイムアップのホイッスルが、群馬の漆黒の空へ吸い込まれる。神戸U-18は3-0で勝利したため、川崎F U-18と神戸U-18は勝ち点6で並んだものの、得失点差でわずか1点だけ上回った前者のグループステージ突破が決定。それを知った水色の選手たちは、弾けるように歓喜を爆発させる。

「凄いですね。よく頑張りました。良かったです。もうやるしかないというスイッチは入っていましたね。『やってくれるな』という気はしていました。ただ、さすがに3連戦で、気持ちだけでどこまで行けるかというところは心配だったんですけど、私の想像を彼らは遥かに上回りました。素晴らしかったです!」(長橋監督)。

 まさに『奇跡の15分間』と称したくなるような、凄まじい集中力で試合終盤に4ゴールを重ねた川崎F U-18が、大混戦のグループBを制してクォーターファイナルへと進出する結果となった。

選手と勝利のハイタッチを交わす長橋康弘監督

「本当に最後に確信があったのは、みんなで“バラバラ”を歌った時で、あそこまではちょっと(グループステージ突破を)疑う気持ちもありました。自分ももう喜んでしまってはいたんですけど(笑)、あそこでちゃんと決まったってわかったので、凄く嬉しかったです」。そう土屋が振り返るもの無理はない。1点目が入るまでの展開を客観的に見ても、川崎F U-18があそこまで爆発することを予想した人は、ほとんどいなかったはずだ。

 見逃せないのは交代で入った選手たちの躍動だろう。八田は中盤でしっかりと舵を握り、持ち前の展開力で得点を演出。平内は左サイドで存在感を放ち、平塚は少し意外なヘディングで貴重なゴールも記録。そして、「ゴールの仕方を忘れてしまっている自分が情けなかった」という香取は実に公式戦2か月ぶりとなる得点を、この大事な一戦に持ってきた。

「ベンチも一緒になって戦っている雰囲気を、こっちに入ってから凄く感じていたんですよね。なので、自信を持って送り出したんですけど、素晴らし過ぎましたね。よく頑張ってくれました」。そう笑った長橋監督は、普段から選手たちをつぶさに観察しながら、適切なタイミングで話しかけている光景をよく目にする。

「練習試合もそうですけど、本当に途中から入ってくる選手がチームに力を与えてくれるので、そこはもう自信を持って途中から出てきた選手を使っていけますし、チームの中の絆は深いのかなと思っています」(土屋)。佐原秀樹コーチや浦上壮史GKコーチ、池田善憲トレーナーも含めたスタッフ陣と選手たちの信頼関係も、この日の勝利を呼び込んだ一因であることに疑いの余地はない。

 これでようやく休息日を挟むことのできる川崎F U-18は、27日に当初の予定より1日遅れで開催される準々決勝に臨む。「もう練習からみんなタフに、力強くやってきたので、それがクラブユースの3連戦という状況でも、ピッチで表現できたのかなと。やってきたことが無駄じゃなかったのかなと思います。もちろん自信はありますけど、今日の勝ちが慢心にならないように、今日の夜からの過ごし方をもう1回見つめ直して、優勝できるようにやっていくだけだと思います」(土屋)

 確実に大きな波が来ていることは間違いない。それを乗りこなせるか否かは自分たち次第。総力戦で修羅場を潜り抜けた川崎F U-18が、悲願の日本一を達成するために必要な勝利は、あと3つ。



(取材・文 土屋雅史)
●第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)特集

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