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五輪特有の招集難航も「選手の成長が第一」貫いた大岩監督、帰国会見で振り返った2年半「日本がW杯優勝を目指していく上で…」

ゲキサカ / 2024年8月5日 16時50分

大岩剛監督

 パリオリンピックを終えたU-23日本代表が4日、フランスから帰国した。MF久保建英やGK鈴木彩艶ら世代トップの欧州組が所属クラブの意向で招集できず、同じく招集交渉が難航したオーバーエイジ枠を使わずに臨んだ今大会。ベスト8という結果に終わり、目標のメダルには手が届かなかった一方、世界大会初経験の選手たちが世界と張り合う姿は日本サッカーの成長を感じさせるものとなった。

 コロナ禍の制限が次第に緩和されつつあった2021年12月、大岩剛監督のU-21日本代表監督就任とともに発足したパリ五輪代表。22年3月に行われた初回のトレーニングキャンプから約2年半、選手の招集にはクラブ合意が必要というA代表とは異なる制限の下、合計88人の選手が招集され、ラージグループで強化が進められてきた。

 結果的には主将のMF藤田譲瑠チマを筆頭にGK小久保玲央ブライアン、MF山本理仁、FW細谷真大ら初期からの常連組がパリ五輪のメンバーの大半を占める形となったが、常連組の中にも所属クラブで出場機会を得られず、代表から遠ざかった選手もいれば、今季に入ってトップフォームを取り戻したMF荒木遼太郎のように返り咲いた選手もいた。またMF平河悠やDF関根大輝のように大卒プロ入りから成り上がった選手も貴重な戦力となり、最後まで予断を許さない選考レースが繰り広げられてきた。

 もっとも自国開催で招集交渉が前向きに進んだ東京五輪とは異なり、今大会は欧州組の招集に難航。2008年の北京五輪以来3大会ぶりにオーバーエイジ枠の活用が実現しなかったことに加え、初期からの中心メンバーだった鈴木彩やMF鈴木唯人、U-20W杯後から代表に定着したMF松木玖生らが移籍の兼ね合いもあって招集に至らず、大岩監督がしばしば強調してきた“現状のベストメンバー”という形で五輪に臨む形となった。

 その結果の五輪ベスト8。帰国後、報道陣の取材に応じた大岩監督は五輪のメンバー編成について「僕の個人的な見解ですが、我々のオリンピック世代はおそらく、今後ますます色んな意味で難しくなる」と現状と向き合いながら、「その中で必ず選手ファーストでなければいけないし、選手の成長が第一でなければいけない」と今回の選考の背景にもあった大綱の方針に触れ、「目指すべきところを明確にするためには我々の経験を少しでも活かしてほしいと思う」と次世代への継承を望んだ。

 選手の招集が難航したのも、欧州に戦いの舞台を移し、夏のシーズンオフから選手キャリアをかけた挑戦を行う選手が増えたからこそ。指揮官は「今回の五輪という大会だったがゆえの注目度、選手のこのタイミングでの決断は尊重しないといけない。それが一番だった」と選考を振り返り、難航した選手招集も「(それまでも)毎回同じメンバーを選べるわけじゃないので、アクシデントとは感じていなかった」と明かした。

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