青森山田の前線で一際献身的に走り、模範となる“寮長”。FW石川大也は「誰からも応援されるような選手に」を貫いて”恩返し”を目指す
ゲキサカ / 2024年8月19日 17時36分
人一倍の責任感を持って走り、戦っている。FW石川大也(3年=足柄FC出身)は青森山田高の2トップの一角を担うストライカー。「自分は身長(登録172cm)がデカい訳ではない。で、何ができるかって言われたら、やっぱり足動かして、走って、チームのためにやるだけなんで。チームのためにっていうのをやっぱり自分は思ってやっている」。特別なサイズがないが、ハードワークすることでチームに貢献している。
インターハイでは、旭川実高(北海道1)との初戦で前半3分にいきなり先制ゴール。GK松田駿(2年)のロングフィードがDFライン裏へ抜けたところを逃さず、左足ボレーでゴールへ突き刺した。
さらに7分にもFKのセカンドボールを回収し、右足の弾丸ショットで2点目。チームを勢いづけた。だが、その後は敗れた準々決勝まで無得点。石川は得点できなかったことよりも、自分がやるべきことを徹底できなかったことを反省する。
「(大会序盤に連続得点したことで)逆に点を取る、点を取るっていう風になってしまって、その他の部分が少し疎かになってしまった。やっぱり自分は点を取るだけじゃなくて、しっかり謙虚にやることが大事」。正木昌宣監督からもその点を指摘されたという。まずはチームのために走ること、戦うこと。原点に立ち返ってプレーすることで、現在はチームに良い影響をもたらしているようだ。
石川は神奈川県の湯河原町立湯河原中で中学3年夏までプレーした。選手権で活躍するという強い思いを持っていた石川は、青森山田への進学を熱望。地区トレセンで面識のあった足柄FCの大久保智史監督や、青森山田OBで元同校コーチの大久保隆一郎クラブアドバイザーのサポートもあって青森山田進学を決めると、中学サッカーを引退した夏から冬まで足柄FCで自分磨きに励んだ。
「覚悟を決めないと、ほんとに潰れていくだけ」と特別な思いで努力。青森山田では今年、シーズン開幕をセカンドチームで迎えたが、「自分、ほんとに悔しくて」「自分が今までやってきたことをもっと磨きをかけて」チャンスを掴み、5月の昌平高戦でプレミアリーグEAST初先発を果たした。その試合で同点ゴール。6月の川崎F U-18戦でもゴールを決めるなど先発出場を続けている。
青森山田では、サッカー部寮の寮長として120名もの寮生の模範に。「まずはルールを守るとか、そういう当たり前のことをしっかり寮生活でもやる。やっぱり信頼を得る。そこはやっぱり自分が模範となるべきだと」考えて実行している。
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