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[関東]取っ払ったのは「いらないプライド」と「自分の壁」。FC東京内定の明治大MF常盤亨太が心に秘め続けてきた古巣への特別な感情

ゲキサカ / 2024年8月20日 7時57分

明治大の中盤を束ねるリーダー、MF常盤亨太(4年=FC東京U-18)

[8.18 関東大学L1部第11節 東洋大 1-1 明治大 東洋大学朝霞キャンパス・サッカー場]

 時間にして10分ぐらいだろうか。明治大を率いる栗田大輔監督は試合後、2人の4年生を捕まえて、丁寧に、じっくりと、何かを話していた。1人はキャプテンのFW中村草太(4年=前橋育英高)。もう1人は副キャプテンのMF常盤亨太(4年=FC東京U-18)。ともにこのチームを支え続けているリーダーだ。

 常盤がその内容をこう明かす。「とにかく自分も含めて4年生に足りない部分が多くあるというご指摘ですね。やっぱり4年生や自分がもっとチームを引っ張ったり、チームを良い方向へ導いていかないといけないんだという話を戴きました」。

 もちろんその指摘には大いに思い当たる節がある。「リーグ戦は今負けなしですけど、実際今日は引き分けですし、セカンドチームのIリーグを見ると負けの方が多くて、自分たちはトップで試合に出ているからこそ伝えなきゃいけないものも、残さなきゃいけないものもあるので、そこでセカンドのメンバーとか下級生のメンバーに対して伝える力も足りないし、背中で見せられていないということを言われて、グサッと来ましたね」(常盤)。この日の東洋大戦は1-1のドロー。とりわけ後半はかなり押し込まれる中で、勝点1を拾ったような内容であり、到底満足のいくような90分間は過ごせなかった。

 自分が下級生の時には、その姿勢で、その背中で、明治の選手としての在り方を教えてくれる先輩たちの姿があった。「試合に出ていない先輩が、ほとんど試合に出る可能性がなくても、それでもトップチームでのチャンスを掴もうとか、明治の組織として大切にしているものを後輩に伝えようということを、かなりしてくれていて、それを1年生の頃から見ているからこそ、自分もそれを継承していかないといけないと感じています」(常盤)。

 置かれている立ち位置なんて関係ない。このチームの4年生として、必ずやるべきことは、必ずやらなくてはいけない。改めて常盤はそのことを胸に刻み直していたようだ。



 もともと自分にハッキリとした自信を持っているタイプの常盤にとって、大学入学後の2年間は少なくない挫折を突き付けられながら、必死にもがいていた時間だったという。

「実際に自信を持って明治に入ったんですけど、ふたを開けてみれば自分が武器だと思っていた守備のところも球際のところもまったく足りていなくて、すべての面で挫折から始まった上に、サッカーじゃないところでもつまづいたんです。ユースまではプロの育成組織にいて、正直人間性にまで目が届いていなかったというか、『サッカーだけできればいい』という考えもあったんですけど、まずそこから違うぞと。社会に出ていく1人の大人として、サッカー選手である前に、人として大切なところをまずは伝えていただきましたね」。

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