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[関東]取っ払ったのは「いらないプライド」と「自分の壁」。FC東京内定の明治大MF常盤亨太が心に秘め続けてきた古巣への特別な感情

ゲキサカ / 2024年8月20日 7時57分

 栗田監督は「常盤は人間的にも成長しています。1,2年生の時は修行なので」と口にしながらも、さらなる進化への期待を隠さない。「明治の中ではリーダーシップを発揮していますが、自分の武器というところで堅実性とかリーダーシップ、正確性というものを極めていかないと、J1のレベルでは通用しないと思うので、『自分自身にもっと問いなさい』という話はしました」。確かな理解者の元で、常盤はまだまだ成長するための余地と向き合い続けている。



 FC東京のアカデミーで中学1年生からの6年間を過ごした常盤は、U-18からトップチームへの昇格が叶わなかったことで、強く心に秘めた想いがあった。「昇格できないことがわかった時に、『絶対に見返してやろう』と。そこで『一番見返せることは何なんだろう?』と考えた時に、もう1回東京に入って、東京で一番活躍してみせることが、一番見返すことになるのかなと思ったんです」。

 ここまでの大学での3年間は、思い描いていたような日々を送ってきたとは言い難い。今の自分がプロの基準に達しているとは、胸を張って言い切れない部分もある。それでもオファーを届けてくれた“古巣”には、やはり特別な感情を持ち続けてきた。

「3年生までは全然試合にも出ていなかったですし、まったく良いプレーもできていなくて、正直“J1のFC東京”に入れる基準の選手ではなかったと思うんですけど、それでも自分を信じて、ずっと見に来てくださっていたので、この4年間をずっと追ってもらったという要素と、見返してやろうという要素が合わさったことと、『やっぱり東京が好きだな』って。『東京で活躍したい』という想いが強かったので、決めました」。

 4年ぶりとなる“古巣”への帰還は決まった。だからこそ、今の自分ではまだまだ足りない。もっと、もっと、圧倒的な存在へ。

「大卒は即戦力だと思っているので、もちろん自信はありますけど、今日も試合を決定づけることはできていないですし、もっと明治の中で突き抜けた存在になって、大学リーグでも圧倒的な存在感を出さないとなって。絶対にプロ1年目の開幕から試合に出ることを狙っているので、そこから逆算すると、まだまだ足りないなと思います」。

 再び青赤のユニフォームへ袖を通すためには、自身の中で譲れない基準がある。ただ、それはかつての自分を縛っていたような、凝り固まった、遊びのない類のものではない。人間的な幅を広げつつある常盤亨太が進むべき未来は、いつだって自分自身がしなやかに貫く、確固たる意志に懸かっている。



(取材・文 土屋雅史)
●第98回関東大学リーグ特集

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