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[関東]取っ払ったのは「いらないプライド」と「自分の壁」。FC東京内定の明治大MF常盤亨太が心に秘め続けてきた古巣への特別な感情

ゲキサカ / 2024年8月20日 7時57分

「ただ、2年生になってからは試合に使ってもらえることもあったんですけど、そこで自分の力を、期待されているパフォーマンスを出せなくて……。そこは技術面よりもメンタル面のところで守りに入ってしまっている自分がいて、次も試合に出るためにチャレンジじゃなくて“安パイ”を選ぼうと。そっちを選んでいくとどんどんスケールが小さくなって、結局良くないプレーが出てしまうという、その悪循環の繰り返しが1、2年生の頃はずっと続いていたかなと思います」。

 そんな“負の連鎖”を慧眼の指揮官が見逃すはずもない。2年生のシーズンが終わった解散式の直後。常盤は栗田監督から短くない時間を掛けていろいろなことを昏々と説かれ、3年生のシーズンはトップチームではなく、セカンドチームからのスタートを命じられる。

「『もう一度出直してこい』という意味でトップから落とされたのだと思ったので、『こんなことをしていられないな』と。この悪循環の中で、もう1回自分の弱い部分を見つめ直さないと、ある程度のところまでは行けるかもしれないけれど、その先はないなと自分で感じたので、とにかく自分と向き合って、1年生の時に壊した自分をもう1回壊して、さらに大きくしていくという作業がもっと必要かなと思い直しました」。

 自分でも薄々とは感じていた。弱い自分が顔を覗かせる背景には、いらないプライドが邪魔をしていることを。「たとえば過去にJ3で試合に出ていたことも、今の自分にはまったく関係ないじゃないですか。なのに、『オレは出ていたからやれる』という意識がプレーに出ていたのかなって。人からの方が客観的に見えていて、そっちの方が正しい時も多いので、自分が絶対に譲れないものは持ちながらも、その譲れない範囲を少し狭くしたというか、視野が狭くなり過ぎないようにということは意識するようになりました」。

 そんな簡単にすべてを変えることはできないけれど、少しずつ自分の中での許容範囲を広げ、不必要に築いていた『自分の壁』を取っ払って、他人の意見も正しいと思ったことは積極的に受け入れる。それをより意識することで、苦境に陥ったとしても、以前より心は格段に軽くなったそうだ。

「実際は2年生より3年生の方が試合に出ていないんですよ。でも、3年生の時期はまったく苦しくなくて、出ていない時こそ『何をやってやろうかな』とか、『どうやってみんなを驚かせてやろうかな』とか、そういう意識を持ってやり続けたことが良かったのかなと思います」。

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