“黒子役”の1G2AにSofascoreも異例の「10点」満点評価…「大人になった」と認める久保建英が”鬼門”で示した唯一無二の価値
ゲキサカ / 2024年9月6日 7時4分
[9.5 W杯最終予選 日本 7-0 中国 埼玉]
予告どおりの“黒子役”をこなしつつ、結果としても1ゴール2アシスト。鬼門とされた北中米W杯アジア最終予選の初陣で日本代表MF久保建英(ソシエダ)が圧巻のパフォーマンスを見せた。フォア・ザ・チームと個人の結果の両立はデータにも表れ、豊富なスタッツをもとに選手採点を行う大手サイト『Sofascore』からは10点満点のパーフェクト評価がつけられた。
久保は中国戦を翌日に控えた4日の練習後、報道陣からMF三笘薫(ブライトン)とMF伊東純也(スタッド・ランス)との4-2-3-1での共存について問われ、「名前だけ並べたらロマンはあるかもしれないけど、それ相応のリスクはあるわけで……」と“らしい表現”で前置きしつつ、次のように答えていた。
「そういった機会があれば僕だけでなく三笘選手も伊東選手も個で突破できる2人なので、僕が中央にいる場合は使い分けを大事にしていきたいなと思うし、変に我を出す必要はないかなと。(自分は)黒子の役割でも、十分に彼らの個が活きる相手だと思います」
自ら名乗り出た“黒子”という役割。結果的に中国戦では質問の仮定と異なる3-4-2-1のシステムが採用され、伊東に代わる右ウイングバックとしてMF堂安律(フライブルク)が起用されたため、期待された2列目トリオ初共演は実現しなかったものの、久保が語っていたような役割は実際の試合に表れていた。
久保はこの日、3-4-2-1の右シャドーで先発したが、攻撃の組み立てでは右サイドに大きく開いてゴールから離れ、ウイングバックの堂安をよりゴールに近い位置でプレーさせる意図が目立った。前半11分、先制アシストの左CK獲得につながった堂安へのクロスが象徴的なシーンだ。
チーム全体の攻撃は三笘の左サイドが中心で、中盤の布陣もややアシンメトリーな形に。だからこそ、久保が意識していたのは堂安と味方とをつなぐ距離感だったという。
「前半最初の20分くらいはちょっとボランチ2人が左に流れがちだったので、こっちに来た時に堂安選手を一人にしないというのを意識していました。逆にボールを持った時はこっちが厳しかったら、三笘選手がいたので簡単にあっち側に戻していいかなと」
バランスを模索する過程には「一回意識しすぎてパスカットされたし、いろいろ今日は考えることがあって頭がちょっと疲れました」と苦笑いも浮かべたが、その苦労はプレー内容の向上に十分に役立っていた。
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