3バック導入で出番激減も闘志たやさぬ菅原由勢「僕たちは日本代表にただ来たわけではない」
ゲキサカ / 2024年9月10日 3時19分
昨年9月のドイツ撃破など第2次森保ジャパンの躍進を牽引してきた右SBが、“攻撃的3バック”の導入で大きく序列を落としている。
日本代表DF菅原由勢(サウサンプトン)は今年6月、3-4-2-1の新システム初陣となった北中米W杯アジア2次予選・ミャンマー戦(◯5-0)に右ウイングバックで先発出場したが、攻撃を活性化できないまま後半17分に途中交代。すると続くシリア戦(◯5-0)、今月5日の最終予選初戦・中国戦(◯7-0)はMF堂安律(フライブルク)が先発に抜擢され、菅原はベンチに座ったまま試合を終えた。
今回の活動から代表復帰を果たしたMF伊東純也も中国戦は右ウイングバックで途中出場しており、ポジション争いはさらに激化。また左でもMF三笘薫やMF中村敬斗がウイングバックのポジション争いを繰り広げるなど、“攻撃的3バック”においてはウインガータイプの重用が顕著となっており、本職サイドバックの菅原は苦しい立場に置かれている格好だ。
第2次森保ジャパン発足後はチーム最多の出場試合数を誇っていた24歳に訪れた窮地。もっとも菅原はそうしたシステム変更のあおりも食らった状況でさえ、自身の成長の糧にしていく姿勢を崩さない。最終予選第2戦バーレーン戦を翌日に控えた9日の練習後、菅原は次のように現状への受け止めを口にした。
「いま出ている純也くんと律くんとの差別化をしっかり自分自身がすることが僕がそこで試合に出ることにつながるのかなと思う。彼らが持っているスペシャリティはものすごいものだと思うし、僕との違いは感じている」
「だからといって『どうしたらいいんだろう』というネガティブなものはない。自分がいま持っているもの、自分が違ったいいもの、自分がこの位置に立った時に出せるものを出していかないといけないし、それがポジション奪取につながる。自分にできることをしっかりやれば大丈夫だと思う」
伊東や堂安とはタイプこそ異なるものの、菅原も攻撃センスを持ち味としてきた選手だ。今夏は5年間を過ごしたオランダのAZからプレミアリーグ昇格組のサウサンプトンに移籍し、世界最高峰のリーグへの挑戦をスタート。さっそく開幕節から出場機会を掴むと、前節ブレントフォード戦ではペナルティエリア内への侵入からの鮮やかなボレーシュートで移籍後初ゴールも決めている。
しかしながら菅原はその実績を盾に不満を持つこともなく、冷静に現実を見つめようとしていた。
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