軸に据え直したのはどんな状況でも「折れない心」。川崎F U-18にウノゼロで競り勝った前橋育英の逆襲はここから始まる!
ゲキサカ / 2024年9月17日 12時22分
[9.15 プレミアリーグEAST第14節 前橋育英高 1-0 川崎F U-18 前橋育英高校高崎グラウンド]
自分たちの力がこんなものではないことなんて、自分たちが一番よくわかっている。思い描いていたような成績は収められていないけれど、もう過去を振り返っている時間はない。明日のオレが、明後日のチームが、必ず成長していることを信じて、とにかく目の前のボールを追い掛け続ける。
「やっぱり“折れない心”みたいなものが必要じゃないですか。ここで折れたらズルズル行ってしまうので、『絶対にオマエたちだったらできる』という話はずっとしているんですけど、今日の勝ちは結構大きいかもしれないですね。まあ、これからです」(前橋育英高・山田耕介監督)
手負いのタイガー軍団がきっちり披露したリバウンドメンタリティ。プレミアリーグEASTでもなかなか結果を引き寄せ切れない前橋育英高(群馬)が難敵相手に収めたこの日の勝利は、彼らの今シーズンを大きく左右するぐらいの価値を持つことに、疑いの余地はない。
「もう背水の陣でしたからね」。チームを率いる百戦錬磨の将、山田耕介監督はこの日の一戦についてそんな表現を口にする。プレミアリーグEAST第14節。ホームに川崎フロンターレU-18(神奈川)を迎えた前橋育英は、やはりホームゲームとなった前節の昌平高(埼玉)戦で前半に2点を先行しながら、後半に3失点を献上して大逆転負けを喫していた。
「ハーフタイムでも『次の1点が勝負だ』とは言っていて、次の1点をどう獲ろうかといった時に相手に押し込まれると、自分たちも疲労というところで足が止まってきてしまったところで、立て続けに3失点してしまって……。そういうところが自分たちの未熟なところですね」。
もともとはサイドバックが本職ではありながら、今季はセンターバック起用が続いているDF青木蓮人(3年)の言葉が重く響く。同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。「後半は疲弊してスカスカになってきちゃって、結果的に3点獲られて逆転負けという形で、今週の1週間の練習は監督もそこに凄くこだわっていて、選手も『ラスト15分や20分から落ちてはダメだ』ということは共通認識として持っていました」とはキャプテンを務めるMF石井陽(3年)。前橋育英の選手たちは最後まで全員で走り切る覚悟を携えて、キックオフの笛を聞く。
前橋育英のセンターバックを任されているDF青木蓮人
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