15歳がプレミアのピッチで痛感した1つのミスの意味。FC東京U-18MF北原槙が見据えるのは明確な結果とたどり着くべき目的地
ゲキサカ / 2024年9月26日 20時41分
[9.23 プレミアリーグEAST第15節 横浜FCユース 3-3 FC東京U-18 ニッパツ三ツ沢球技場]
試合に出るだけで満足しているようなメンタルは、もともと持ち合わせていない。日頃から優しく接してくれている先輩たちを差し置いて、ピッチに立っているのだ。求められるのは、結果一択。求めるのも、結果一択。それが叶えられなければ、淘汰されていく。自分がそういう世界に生きていることなんて、この15歳はもうとっくに理解している。
「最近はチームメイトにも認められてきて、信頼してもらえるようになってきていますし、スタメン出場もずっと続いている中で、自分は結果という形で恩返ししないといけないと思っていますし、まだノーゴールということが自分としても悔しいので、これからリーグ戦のあと8試合では、結果を絶対に残さないといけないと思っています」。
高校年代最高峰として知られるプレミアリーグの舞台でも、確かな存在感を放ち始めた驚異の中学3年生。FC東京U-18(東京)で定位置を掴みつつある15歳の新たな才能。MF北原槙(中学3年=FC東京U-15むさし)の視線は、我々が想像するよりも遥かに遠い目的地の景色を、着実に捉えている。
9月23日。プレミアリーグEAST第15節。会場はニッパツ三ツ沢球技場。首位を走る横浜FCユース(神奈川)と対峙するアウェイゲーム。FC東京U-18のスタメンリストには、当然のように45番という大きな番号を背負った北原の名前が書き込まれる。
プレミアデビューは中学3年生になったばかりの4月。それから2か月経った6月の大宮アルディージャU18戦で初スタメンを飾ると、左サイドハーフの位置でとにかくアグレッシブなプレーを連発。両チームの選手で最多となる5本のシュートを記録する。結果的にはノーゴールのまま、後半途中でベンチに下がったが、その際に浮かべていた悔しそうな表情も印象的だった。
そこからのリーグ戦は全試合に先発出場。ここまでの手応えを問われて、「ドリブルでかわすところだったり、左右両足でのキックだったり、サッカーIQみたいなところは通用するかなと思います。でも、点を獲らないといけないと思っています」と言い切るあたりに、頼もしい精神力が滲む。
この日の横浜FCユース戦で解き放たれたのは、それまでの左サイドハーフではなく、MF沼田青瑳(3年)と組むドイスボランチの一角。「試合を落ち着かせるという意味でボランチ起用された中で、まずはボールを展開することにベクトルを向けて試合に入りましたし、ドリブルでかわしてポケットを取りに行くことも意識していました」と明確に果たすべき役割を携えて、ピッチの中央に陣取る。
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