藤枝内定で湧き上がった周囲への大きな感謝。柏U-18GK栗栖汰志は残された2か月でアカデミーにもたらせるものを探し続ける
ゲキサカ / 2024年10月16日 19時59分
「前半をゼロで抑えることが今日のゲームプランの中では非常に大事でしたし、あの場面もフィールドの選手たちがしっかり走って守備もしてくれたので、しっかり準備ができて、セーブできたのかなと思います」。思わずガッツポーズも飛び出したキャプテンの、チームを救うファインセーブ。0-0で最初の45分間は終了する。
後半に入ると10番のFW戸田晶斗(3年)が先制ゴールをゲット。柏U-18は1点をリードしたまま、試合は終盤へと突入していく中、40分に決定的なピンチがやってくる。今度は左サイドから侵入を許し、中央から放たれたシュートは枠を捉えていたものの、飛んできたボールに対して栗栖は懸命に身体を伸ばす。
「あそこで失点してしまったら結果は変わっていたと思いますし、今シーズンはああいう大事な場面を止められるキーパーになろうと思ってきたので、結果として現れて良かったなと思います」。両手で軌道を捻じ曲げたボールは、ゴールの外へと逸れていく。再び繰り出したビッグセーブ。絶対に失点は許さない。
ファイナルスコアは1-0。「試合が終わった時にフィールドの選手が倒れていたように、みんな走ってくれて、戦ってくれて、粘り強くやってくれて、その結果としてシュートが来た時に自分が止められたのかなと思います。本当に今シーズンで一番試合が終わった後にやり切ったなという感じでしたね。最高でした」(栗栖)。粘り強く戦った末に、“ウノゼロ”での首位撃破。柏U-18は3位に浮上。残り4試合へ逆転優勝の可能性を繋ぐことに成功した。
タイムアップの瞬間。勝利を噛み締める
チームメイトと歓喜を分かち合う
9月23日。J2の藤枝MYFCから栗栖の来季加入内定リリースが発表された。「夏にレイソルのトップに上がれないことがわかったんですけど、自分の中では高校を卒業したらそのままプロの舞台で戦いたい気持ちがあったので、その中でいろいろな機会が重なって、藤枝MYFCさんにチャンスをもらって、練習参加することになりました」。
練習参加の期間は1週間。足元の上手さに特徴を持つプレースタイルと、チームのアグレッシブなスタイルがマッチしていることは、自分でも感じられたという。「『もうこのチームで契約を獲りに行くぞ』という気持ちで、とにかく結果を残さないといけないと思ったので、貪欲にやりました。自分の中でも手応えは少なからずありましたね。藤枝のサッカーのスタイルも攻撃的で、キーパーもどんどんそこに入っていくという中で、自分の武器も重なって、そこでしっかり求められているものを出せたのかなと思います」。
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