今年はどんな相手でも「粘り強くやれる」チーム。遠野が延長戦で盛岡中央を振り切り、2連覇と県3冠に王手:岩手
ゲキサカ / 2024年10月30日 21時36分
[10.27 選手権岩手県予選準決勝 遠野高 3-1(延長)盛岡中央高 いわスタ]
名門・遠野が逆境力と粘り強さを発揮し、決勝進出を果たした。第103回全国高校サッカー選手権岩手県予選準決勝が30日に盛岡市のいわぎんスタジアムで行われ、遠野高と盛岡中央高が対戦。延長戦で2得点を挙げた遠野が3-1で勝った。遠野は11月3日の決勝で専修大北上高と戦う。
今年のチームは県新人戦、インターハイ県予選で優勝し、夏の東北大会で2連覇。2年連続31回目の選手権出場と県3冠を狙う遠野の先発は、GKが田代謙真(3年)で、DFは右から野崎翔愛(3年)、菊池晃太(3年)、谷地稜生(3年)、田中空(1年)の4バック。中盤は今淵雄太郎(3年)と馬場大瀬主将(3年)のダブルボランチで右SH細谷地亮介(3年)、左SH小倉悠慎(3年)、前線で照井颯人(3年)と宇夫方崇太(2年)がコンビを組んだ。
一方の盛岡中央は、前回大会の準決勝で敗れている遠野とのリベンジマッチ。GK湯澤冴心(3年)、右SB工藤率(3年)、CB天江亮惺((3年)、CB礒部裕介主将(3年)、左SB工藤心眞(3年)、ダブルボランチが橋本瑛翔(3年)と石崎源斗(3年)、右SH吉田俊太(3年)、左SH立柳恒河(3年)、そしてFW立花快斗(3年)と片岸礼(2年)の11人が先発した。
前回大会準決勝の再戦
前半6分、遠野は馬場のスルーパスに照井が反応。これは相手CB礒部のタックルに止められたが、直後にも今淵の左CKを照井が頭で狙う。前半、シンプルに相手CBの裏を取りに行った遠野に対し、盛岡中央はGK湯澤やCB礒部が守備範囲広く守るなど対抗。そして、FW立花への縦パスからハイサイドを狙う攻撃で攻め返した。
盛岡中央CB礒部裕介主将がタックルを決める
ボールを保持しながらの攻撃を特長とする遠野にとっては、狙いとは異なる前半の戦いに。野崎、田中の両SBが高い位置で攻撃に係わろうとし、右の細谷地がスピードを活かしたドリブル突破からクロスへ持ち込んだほか、馬場や今淵がスルーパスを狙うシーンもあった。だが、同サイドで圧縮してくる相手のプレッシングに慌ててしまうようなシーンの連続。右FKから宇夫方の放ったヘッドを除くと、シュートまで持ち込むことができなかった。
体調不良の工藤竜也監督に代わって遠野の指揮を執った内田和茂部長は、「準々決勝まで点差がついてるゲームで、苦しいゲームをやってこなかったので、緊張というか、気持ちの部分でも彼らが自信持ってやれないところはあって。蹴り合いになるだろうなっていうところは予想していました」と振り返る。前半38分には馬場の強烈な右足ミドルが枠を捉えたが、盛岡中央GK湯澤がキャッチ。前半を0-0で折り返した。
遠野の大黒柱、MF馬場大瀬主将は攻守でチームを牽引
迎えた後半開始直後、盛岡中央が先制点を奪う。3分、左の立柳へパスが通り、そこから前を向いた片岸がドリブルから思い切り良く右足ミドル。DFの死角となったか、GKが反応できず、シュートは左隅に決まった。名門からの先制点に大興奮の盛岡中央スタンドと選手たち。遠野は直後に右クロスに照井が反応し、こぼれ球を小倉が押し込むもオフサイドの判定で同点に追いつくことができない。
後半3分、盛岡中央の2年生FW片岸礼が右足ミドルを決めて先制ピンクのユニフォーム、スタンドも大興奮の先制点
その遠野は6分、田中と宇夫方を左SB今野友生(3年)、MF福田心(3年)へスイッチ。一方の盛岡中央は、吉田の縦突破や前線で存在感を放つ立花のシュートでスタンドをまた盛り上げる。
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