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土壇場で共有されたイメージは「紡がれてきた歴史とストーリー」。開志学園JSCは日本文理と繰り広げた超激闘を4-3で制して10大会ぶりの全国に王手!:新潟

ゲキサカ / 2024年11月3日 19時9分


 攻めるしかない日本文理は後半に入ると交代カードを積極的に切りながら、MF矢沢歩夢(3年)とMF藤川空(3年)がボールに関わり始め、少しずつ反撃体制を整えた流れの中で、13分にはキャプテンマークを巻くDF赤阪和輝(3年)のフィードに、抜け出したFW中村瑠(3年)がエリア内で倒され、PKを獲得する。キッカーの赤阪は冷静にグサリ。2-1。点差はたちまち1点に。

 突き放したい開志学園JSCは28分にビッグチャンス。イヴァニツキー、阿部と繋いだボールを、左サイドでFW徳丸祐希(3年)はフィニッシュまで持ち込むも、軌道はクロスバーにヒット。3点目を記録する絶好機を逃すと、日本文理の決定機は5分後の33分。DF高橋颯汰(2年)のフィードから、こぼれを拾った途中出場のMF松原音央(3年)のクロスに、粘って収めた中村のシュートは左スミのゴールネットへ吸い込まれる。2-2。終盤に差し掛かって、スコアは振り出しに引き戻される。



 開志学園JSCは折れず。「『相手が点を獲った瞬間には絶対に隙がある』というのは、練習の中でもミーティングの中でも話している言葉でした」(松浦)。35分。相手のセットプレーのこぼれ球を徳丸が相手陣内へ蹴り込んだパスへ、全力で走った阿部は飛び出したGKの鼻先でかっさらったボールを、無人のゴールへ送り届ける。「自分のスピードが生きたシーンだったんじゃないかなと思います」というエースのこの日2点目。3-2。再び開志学園JSCが一歩前に出る。

 日本文理は折れず。38分。右サイドから高橋が飛距離のあるロングスローを投げ入れ、いったん跳ね返されたボールを赤阪がダイレクトで中央へ。DF谷合煌祗(3年)が執念で競り勝ったボールを、10番を背負った中村はボレーでゴールネットへ叩き込む。3-3。5分間で3つのゴールが飛び交った最終盤を経て、勝敗の行方は前後半10分ずつの延長戦へと委ねられる。



 追い付かれて迎えた延長戦。だが、開志学園JSCの選手たちはポジティブな空気を絶やさない。「そこまで下を向いている選手もいなかったですし、スタメンで出ている選手もベンチの選手も全員がポジティブな声を掛けて、『上を向いていこう。3年間自分たちがやってきたことを信じるしかないから』という感じでした」(松浦)「とても雰囲気が良くて、ベンチメンバーも準備できていましたし、『全員で勝ちに行くぞ』という声もあって、『これは絶対に勝てる』と思っていました」(柏谷)。もう一度みんなの気持ちを1つに統一し、20分間のピッチへと駆け出していく。

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