“絶対王者”富山一の10連覇阻んだ龍谷富山が史上初の決勝進出!! 創部&就任21年目で夢に近づく元名門校GK指揮官「浮かれることなく準備したい」
ゲキサカ / 2024年11月6日 13時17分
後半は富山一のMF高橋大和(3年=スクエア富山)のロングスローやプレースキックで攻め込まれるシーンはあったものの、「そこはチームとして想定していて、準備してきたことは出してくれた。また難しいと思ったのか準備していたことと違う形に変えてもやってくれた」(濱辺監督)と冷静に対処。MF岡島翔空(2年=Desipina FC)の決死のカバーリングなど粘り強く1-1で時間を進めつつ、終盤に試合を突き放した。
後半21分、組織的なプレッシングからDF村西琉斗(2年=STG.FC)がボールを奪うと、細かいパスワークで中央を崩し、MF山田鳳太(2年=Kurobe FC)のスルーパスがペナルティエリア左へ。これに抜け出したFW赤田來央(3年=富山U-15)が中央に折り返し、ニアサイドに走り込んだMF松代大輝(2年=広田FC)が角度のないところから左足で決めた。チームにとってはこれが2本目のシュート。驚異的な決定力で2-1とした。
その後も勝ち越しで勢いに乗り、攻勢を緩めなかった。直後の赤田のシュートこそ初めて枠を外れたが、後半31分に試合を決定づける3点目。相手のクリアミスが相次ぎ、ゴール右斜め前30mのポジションにいた横山のもとにボールがこぼれてくると、ダイレクトで右足一閃。飛び出していたGKの頭上を超えるループシュートを叩き込んだ。
横山はこのプレーで足がつり、いったんピッチ外へ。それでも「キャプテンとして自分が最後まで走って戦わないといけないと思った」とすぐに戻ってきた。すると後半35分、負傷がなかったかのような猛烈なプレッシングで相手の横パスをカットし、そのままペナルティエリア内右に独走。右足シュートでゴール左隅に叩き込み、ハットトリックという形でジャイアントキリングを決定づけた。
FW横山旺世(3年=富山U-15)がハットトリック
追いつかれても動じず、勝ち越しても引かず、ゴールを奪い続けた末の4-1勝利。終盤にはやや足が止まってピンチを作られたが、点差がついている中でもMF小坂力也(3年=Kurobe FC)がゴールカバーに入って鬼気迫るスーパーブロックを見せるなど、最後の最後まで気力を失わなかった。
「頼もしく感じましたね。試合前はビハインドの時間が長くなるかなとか、0-0の時間が長くなるかなという予想もあったので。まさかリードする時間でこんなにハラハラするとは。頼もしかったです」(濱辺監督)。創部21年目での“王者撃破”は、指揮官も「思った以上にチャンスをモノにしてくれたのでありがたかった。こんなに差がつくとは思っていなかった」というまさかの大差で実現した。
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