[MOM4907]龍谷富山FW横山旺世(3年)_V9王者富山一を食った衝撃ハット!! 足がつっても「死に物狂いで」表現した強烈キャプテンシー
ゲキサカ / 2024年11月5日 19時58分
[11.4 選手権富山県予選準決勝 富山一高 1-4 龍谷富山高 高岡スポーツコアサッカー・ラグビー場]
創部21年間で着実にサッカー強化を進めてきた龍谷富山高を史上初の県決勝に導いたのは、強烈なメンタリティーと確かな決定力を兼ね備えた稀代のキャプテンだった。
準決勝の相手は県内9連覇中の富山一高。「中学校から高校に上がるタイミングで富山第一に行くという選択肢もあったけど、中学3年で進路を選ぶ時に、富山第一を倒して全国大会に出場するという目標を決めた」。カターレ富山U-15から新興校に飛び込み、ついに辿り着いた念願の晴れ舞台。FW横山旺世(3年=富山U-15)はハットトリックの大暴れで、チームの歴史を変える立役者となった。
横山にとって、3年間ずっと待ち望んでいた高校生活最大のビッグマッチ。「自分のこととしても、キャプテンとしての責任感としても、この試合にかける気持ちはすごく強かった」。栄えある10番を背負い、左腕にはキャプテンマーク。あふれるモチベーションは試合開始直後から相手にぶつけた。
まずは前半8分、中盤の高い位置でボールを持つと、あいさつ代わりのミドルシュート。「チームとしての課題はシュートで終わり切るところ。シュートは自分の武器でもあるので、遠目でも、近くでもどこからでもとりあえず振るというのを意識していた」。この場面は力が入りすぎたか、公式記録のシュート数に算入されないほどゴールマウスから外れる軌道に。だが、横山の本領発揮はここからだった。
富山一のGKは横山のシュートミスを難なく受け止めると、すぐにボールを置き、ペナルティエリア外に持ち出す。実はこの場面、龍谷富山高が「チームとして狙っていた」形。横山は「待ってました」と言わんばかりの猛烈なプレッシングを仕掛けた。
「まずはボールを持たせて、運んできたところで一気にスピードを上げて、コースを消しに行こうと。相手の弱点としてGKのキックが飛ばないというのもあったので、(飛距離を稼ぐために運んできたら)ボールは取れるかなと思って一発を狙っていた」。その目論見どおり、GKのロングキックは懸命に足を伸ばした横山に直撃。ボールをかっさらった。
奪ったポジションはペナルティエリアの左外。ゴールまでは長い距離があり、角度的にもゴールへのコースは狭い。しかし、横山にシュートへの迷いはなかった。「富山第一相手には先制点が必要だと思っていた」。GKをドリブルでかわす選択肢もあっただろうが、狙ったのは左足でのシュート。これが完璧な精度で無人のゴールに転がり込んだ。
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