試合前日から醸成されていた「アントラーズらしい」一体感。前橋育英と激闘を繰り広げた鹿島ユースはプレミアEAST戴冠に一歩近づく劇的勝利!
ゲキサカ / 2024年11月26日 8時3分
[11.24 プレミアリーグEAST第20節 鹿島ユース 2-1 前橋育英高 鹿島アントラーズ クラブハウスグラウンド]
勝利への飽くなき執念。諦めない気持ちが呼び込む勝負強さ。それを後押しする会場の雰囲気。終盤に挙げた決勝点には、きっとこのクラブが長い時間を掛けて積み上げてきたものが、過不足なく滲んでいたのではないだろうか。
「今日はよく『アントラーズらしい』と言われてきたような勝ち方だったと思うんですけど、これはやろうと思ってできることでもないので、ボールへの執着心とか、ゴールに向かっていく姿勢とか、最後まで諦めないところとか、最後のところはそういう1年間の積み重ねが出たのだと思いますし、こういう試合を勝ち切れたのはやっぱり彼らが素晴らしかったと思います」(鹿島アントラーズユース・柳沢敦監督)
首位攻防戦を逞しく制して、クラハに響き渡った歓喜の歌声。24日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 EAST第20節で、勝点35で首位の鹿島アントラーズユース(茨城)と勝点32で5位の前橋育英高(群馬)が激突した一戦は、1-1で迎えた後半41分にFW吉田湊海(1年)のゴールで勝ち越した鹿島ユースが2-1で逃げ切り、貴重な白星を手繰り寄せている。
試合は開始早々に動く。前半2分。鹿島ユースは左サイドでFKを獲得すると、MF大貫琉偉(1年)は短く蹴り出し、MF福岡勇和(1年)のリターンを受けて中央へ。そのこぼれ球にいち早く反応したMF中川天蒼(2年)がプッシュしたボールは、ゴールネットへ到達する。電光石火の先制劇。ホームチームがいきなりリードを強奪する。
鹿島ユースは中川天蒼のゴールで先制!
19分も鹿島ユースにチャンス。MF小笠原聖真(3年)を起点に、中川の右クロスにDF佐藤海宏(3年)がヘディングで合わせるも、軌道は枠の左へ外れると、以降は「相手は技術の高い選手が多い中で、細かいボール回しに苦戦して、ズルズル下がってしまうシーンが多かったですね」と佐藤海宏が振り返ったように、プレミアと高校選手権予選を合わせて公式戦7連勝中と勢いに乗る前橋育英は、ドイスボランチを組むMF石井陽(3年)の配球とMF柴野快仁(2年)の持ち出す推進力を軸に、少しずつ攻撃のリズムを生み出していく。
30分はアウェイチームにビッグチャンス。前線でよくボールを収めていたFW佐藤耕太(3年)がここも基点を作り、FWオノノジュ慶吏(3年)の関わりからこぼれたボールをMF平林尊琉(2年)が枠内シュート。ここは鹿島ユースGK岸野瑛太(3年)がファインセーブで凌いだものの、あわやというシーンを創出すると、38分にもオノノジュ、DF瀧口眞大(2年)とパスが回り、佐藤耕太のフィニッシュはわずかにゴール右へ。前橋育英が押し返した前半は、1-0のままで45分間が終了した。
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