涙の“敗退勘違い”から2日、広島大が「自分たちのサッカーで」関東勢破って強化ラウンド準決勝へ
ゲキサカ / 2024年12月17日 23時48分
[12.17 インカレ強化ラウンドGL第3節 東海大 1-2 広島大 スポーツ広場2]
国立大学の広島大が史上初めて関東勢を破り、第73回全日本大学サッカー選手権(インカレ)強化ラウンドの準決勝に進出した。前節終了時には敗退と勘違いして涙を流す選手もいたが、レギュレーション等を確認したところ勝利でグループリーグを突破できる可能性が高いことを確認。原点のパスサッカーに立ち返って大一番に臨み、東海大に2-1で勝利した。
広島大は2試合連続で後半アディショナルタイムに追いつかれて2-2で引き分ける中、首位通過を決めている東海大と対戦。強化ラウンドは各組の2位のうち首位に対して最も良い成績をあげたチームが「ワイルドカード」として準決勝に進出できるため、他組の結果などを考慮すると広島大は勝てばGL突破が確実になる状況だった。
広島大は中国大学リーグで“強者”の立ち位置である一方、全国大会ではチャレンジャーになるという大きな違いがあり、上泉康樹監督は「例えるなら日本代表のアジア予選とワールドカップ本大会」と表現する。インカレでは縦に早いスタイルを採用していたものの、運動量を必要とする中でスタミナ切れから勝ち点を落とす試合が連続。キャプテンのDF山邊樹(4年=山口U-18)は「1試合目も2試合目も相手のプレスが強くなってきたとき、どうしても蹴っちゃって相手に付き合っちゃう形が多かった」と振り返り、反省を踏まえて本来のポゼッションサッカーをGL最終戦にぶつける選択をとった。
「後悔したくない部分もありますし、自分たちのサッカーで負けたらしょうがないという気持ち。自分たちのサッカーをやって、それで結果がどう転んでもしょうがないよねという気持ちでやろうとみんなで話し合った」(山邊)
リスクを冒した広島大は前半8分、自陣ペナルティエリア内でMF鈴木遼(4年=青森山田高)にパスカットされて先制を許した。それでも「相手の前プレ(前からのプレス)もかかっていなかったので、うちが今シーズンやってきたポゼッションサッカーを貫いた」(上泉監督)。次第に主導権を握ると前半43分にMF酒井大斗(4年=-東福岡高)のPKで追いつき、同アディショナルタイムには酒井が逆転ゴールを決めた。
準決勝進出へ期待が高まった後半は終盤にかけて東海大にチャンスを作られたものの「繋いでボールを動かしているので最後(スタミナが)もちましたね(笑)」と上泉監督。広島大らしいサッカーで挑み、3度目の正直で2-1の勝利を飾った。最終的に首位チームを倒したのは広島大だけ。ワイルドカードとして準決勝への挑戦権を獲得した。
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