[MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16]総合力やタフさでライバルたちを凌駕。名門・前橋育英がFW立石の決勝点で尚志を下し、初のU-16日本一!
ゲキサカ / 2024年12月18日 13時39分
ただし、前橋育英は右SB石川が際の強さを見せ、左SB高橋が対人守備で奪い返すなど安定した守り。ゴール前に入って来るボールもGK根岸が確実に処理して小林、深見のフィードや松下のプレースキックなどで攻め返した。
大会MVPに選出された前橋育英MF松下歩夢は先制点をアシスト
その前橋育英は後半開始から韮澤、関、瀬間をMF安藤大地、FW佐々木悠太、FW立石陽向へ3枚替え。小柄ながら活動量の多さと相手を見ながら判断を変える力の光る安藤や前線でボールを良く収めた佐々木、そして関東AリーグMVP、得点王の立石がチームのギアを上げた。
交代出場で流れを変えた前橋育英の161cmMF安藤大地
後半4分、前橋育英は箱田の右クロスから立石がPKを獲得。だが、立石が右足で放ったPKは尚志GK古川が読み切ってストップする。それでも、「試合中は全然焦りもなく、『決めればいいでしょ』みたいな、そういう気持ちでやりました」という立石がすぐに勝ち越し点を決めた。
後半4分、尚志GK古川昌和が相手FW立石陽向のPKをストップ
後半9分、GK根岸が自陣から右足FK。相手ゴール方向へ飛んだボールに立石が競ると、素早くボールを拾って右への動きでDF2人の前に潜り込む。最後はスライディングしながらの右足シュートでゴール。選手権登録メンバーにも入っているエースが、PK失敗を挽回するファインゴールで歓喜をもたらした。
後半9分、前橋育英FW立石陽向がスライディングシュートを決めて2-1エースが値千金のゴール
再び追う展開となった尚志は、果敢に攻撃参加する寺田と突破口になっていた奥村の左サイドを中心に反撃。前半に比べて高い位置でボールを動かし、相手を押し込む。22分には若林のパスで中村快がPAへ侵入。だが、前橋育英は守備範囲の広さと際の強さを見せていた山本がカバーし、シュートをブロックする。
尚志の左SB寺田悠真は積極的に攻め上がっていた前橋育英は相手の決定機をMF山本翼がブロック
前橋育英は逆に安藤の切り返しからの左足シュートなどで攻め返すと、24分には松下の絶妙なスルーパスで立石が抜け出す。だが、右足シュートは左ポストをヒット。尚志もFW浦川慶を加えた後の28分に寺田が左サイドをえぐり、そこから連続シュートを放つ。だが、前橋育英DF陣が懸命にブロックする。
前橋育英はCB深見翔太らが相手のシュートをブロックする
前橋育英は守備意識高く戦いながら、良い形でボールを奪った際には速攻。立石がワンツーからシュートへ持ち込むなど、攻め切る力を示していた。終盤、DF迫田悠聖をボランチに入れた尚志はいずれも瀧田のパスから浦川や若林がシュートへ持ち込むが、最後まで追いつくことはできず、試合終了。前橋育英の指揮を執った櫻井勉コーチは、「3日間、色々な選手みんなで頑張れたかなっていうところと、3日間の中でチームも、選手も成長できたかなっていうのはありました。今日の相手も尚志さんでしたし、準決勝の山学さんもそうでしたけど、そういう全国トップレベルのチームと、このタフな戦いの中で、相手をちょっとでも上回る要素がチームとして出せた」と評価した。
前橋育英が初優勝
控えGK2人以外は遠征メンバー全員が出場。ともに主軸の小林や山本翼が怪我で欠場する試合がありながら、チームで掴んだ優勝に櫻井コーチも「総合的に、タフにチームとして戦うことができたのかなと思います」。そして、「ここから上級生に入って競争する流れになるので。そこでは、1年生のプレーでは上では通用しないとかあると思う。選手としての厚みを作って、ここでの経験を次に繋げてもらえれば1番かなと思います」と期待した。
ミズノブランドアンバサダーの中村憲剛氏から前橋育英に優勝トロフィが贈呈された中村アンバサダーは自身の高校時代に比べて「遥かにレベルも違います」
選手権、インターハイで計3度の日本一の歴史を持つ前橋育英にとって初となる“U-16日本一”。選手たちは素直に優勝を喜んだが、すぐに先を見据えていた。立石は「ずっとチームとして『ルーキーリーグで日本一を取る』っていうことを掲げてやってきて、それで日本一取れたので良かったけど、自分も含めてまだたくさん課題が見つかったし、これからももっと成長できるようにチームとしてやっていければなと思います。今、日本一取ったのはもちろん嬉しいですけど、選手権、絶対日本一取りたいってみんな言ってるんで、それに向けて頑張ります」と力を込めた。この優勝を自信と良い経験に。高校3年間で、再び日本一を勝ち取る。
王者・前橋育英の選手たちは高校3年間で再び日本一を勝ち取る
(取材・文 吉田太郎)
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