四半世紀前の国立決勝を戦ったキャプテンが母校を率いて聖地に帰還。帝京・藤倉寛監督が実感した「勝負強さ」という名の伝統
ゲキサカ / 2024年12月28日 20時53分
「本来なら『決勝で負けて終わって幕が閉じたところから、ようやく今日で止まっていた針が進んだ』という感じのことを言えればいいんでしょうけど(笑)、実際のところを言うと、『やっと戻ってきました』という感情はそこまで湧いていないかなと思います」。
帝京を卒業後の藤倉監督は東京学芸大に進学し、JFLのソニー仙台FCでもプレー。2007年に現役を引退すると、高校時代のチームメイトでもあった豊島裕介監督と日野寛コーチと“3人4脚”で、大成高を都内有数の強豪校へと育て上げる。
母校へと帰ってきたのは昨年のこと。1年間のコーチを経て、今年から監督へと就任したこともあって、常にここまでチームの歴史を積み上げてきた方々への敬意が口を衝く。
ただ、もちろんこの歴史と伝統に彩られたチームを率いることに、重圧を感じていないはずがない。取材エリアに現れた藤倉監督から、ほんの少しだけ本音が漏れた。
「こんなところに40歳を超えて連れてきてもらえるなんて、ありがたいことですよね。数年前までそんな野望はまったくなかったので、改めて『自分の人生とちゃんと向き合わなきゃいけないんだな』と思ったことが、この結果に繋がって良かったなと思います」
戦いはまだまだ続いていく。再び国立に戻ってくるには3つの勝利が必要だが、もちろん指揮官も、選手たちも、貫いてきたスタンスは変わらない。
「彼らはこの1試合でも凄く成長したなと思います。あれだけ相手にセットプレーがあって、ロングスローがあって、いつもそれでやられていたのに、今日は1点で収まったんだなというところで言うと、歴代の帝京高校のOBの方たちも、大会を通して逞しくなっていく姿をいっぱい見てきましたので、そういった伝統に乗っかりたいなと、そこに片足を突っ込んだのかなと思います」(藤倉監督)
戦後最多タイとなる6度にわたって冬の日本一を手にしてきた伝統のカナリア軍団、復権へ。歴史を知る情熱の指揮官に率いられ、帝京がようやく選手権の舞台に帰ってきた。
(取材・文 土屋雅史)
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