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「2回のチャンス」を生かせずにすり抜けていった全国初出場初勝利。寒川は新たに突き付けられた未来への宿題を「乗り越える」

ゲキサカ / 2024年12月30日 19時27分

初出場の寒川高は土壇場で同点に追い付く執念を見せた。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.29 選手権1回戦 札幌大谷高 1-1 PK12-11 寒川高 柏の葉]

 初めて挑んだ全国の晴れ舞台。ほとんど勝利は手に入り掛けていたと言っていいだろう。それでも得られなかった白星を、届かなかった歓喜の瞬間を、力強く手繰り寄せるための戦いが、またここから幕を開けたのだ。

「2回も勝つチャンスがあったんですけど、そういったところを逃すと、するりと勝利がすり抜けていくという勝負の怖さも思い知ったなということですね」(寒川高・岡田勝監督)

 81人の部員で掴んだ選手権が教えてくれた、創部40年目から始まる未来への宿題。寒川高(香川)は得難い経験を胸に、次の目標に向かって立ちはだかる壁を乗り越えていく。


「やっぱり相手も本当に強くて、相手の方がボール支配率も高くて、チャンスも多い中で、(谷山)英悟と廣畑(寛汰)を中心に後ろが耐えてくれて、頑張ってくれましたね」。キャプテンを務めるMF伊藤瑛規(3年)は札幌大谷高(北海道)と激突した選手権の“デビュー戦”をそう振り返る。

 立ち上がりは悪くなかった。FW冨澤快斗(3年)をターゲットにシンプルな長いボールを使いながら、2列目に並んだMF北井塁(3年)、MF田北海翔(3年)、MF三笠大地(3年)も選択肢は常に前へ。DF稲谷優人(2年)が2度の右ロングスローを投げ入れるなど、相手を押し込む時間を創出する。

 ただ、少しずつ相手のパスワークが冴え始め、寒川は守勢に回る展開に。何度かチャンスを作られながらも、1つずつ丁寧に凌いでいくと、26分にはこの試合最初の決定機が訪れる。中央を伊藤がドリブルで運び、左へラストパス。マーカーを剥がした三笠のシュートは、カバーに飛び込んだ相手DFに阻まれるも、ボランチ起用の伊藤を生かした狙い通りのカウンターが炸裂する。

 後半に入ると13分に先制を許し、以降も攻められる時間を強いられる中で、輝いたのは守護神のGK谷山英悟(3年)。後半だけで相手が作った4度の決定的なチャンスを、ことごとくファインセーブで回避。「決定機を4,5回作られていたのに、『決められたかな』というところを谷山が止めたり、ディフェンスに当たったりしていたので、ベンチの中では『これは来るぞ』と話していました」とは岡田勝監督。右から稲谷、廣畑、DF内野悠太郎(3年)、DF野尻佑磨(3年)を配した4バックも集中力を保ったまま、1点差で試合は最終盤に突入していく。

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