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長かった創部21年目で悲願の初出場…期待の2年生世代に龍谷富山・濱辺監督「ここはもう目指す場所じゃなく帰ってくる場所」

ゲキサカ / 2025年1月1日 20時12分

宮林(18)、松代(19)の思いも背負って戦った龍谷富山高(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 選手権2回戦 松山北高 1-0 龍谷富山高 味フィ西]

 創部21年目で史上初の全国大会出場を果たした富山龍谷高の挑戦は2回戦で幕を閉じた。初戦では0-0で迎えたPK戦の末に那覇西を破ったが、2回戦は無得点のままPK失点で敗戦。創部以来、チームを率いる濱辺哲監督は「もう1試合、2試合やらせてあげたかった。あっという間に終わってしまったという気持ち」と悔やんだ。

 守備の要を担うCBの宮林渉(3年=STG.FC)が1回戦で退場処分を下され、出場停止に伴って最終ラインの顔ぶれを入れ替えることを強いられた2回戦。本職右SBからCBに回ったDF村西琉斗(2年=STG.FC)は相方のDF海老椋太(2年=STG.FC)と共に粘り強い対応を続け、左SBから右SBに回ったMF岡島翔空(2年=Despina FC富山)、新たに起用された右SBの松本隼(3年=FCひがしジュニアユース)も難しい役割の中で奮闘したが、最後は1点に泣いた。

「彼の穴を埋めるのはすごく大変な作業で、代わりのいない選手なのですごく苦労しました。いろんな選択肢がある中でベストな回答かなということで選手に納得してもらって今日を迎えたけれど、そこを埋め切れなかったのが本音です」(濱辺監督)

 ビルドアップの起点も担う宮林の不在は、守備面よりも攻撃面により大きく影響し、トップ下のFW松代大輝(2年=広田FC Jrユース)の負傷離脱もあってその打撃はさらに深刻に。エースのFW横山旺世(3年=富山U-15)になかなかボールを入れられない時間が続き、指揮官は「正直なところ孤立してしまったのは否めないし、攻撃に厚みが生まれなかったのが正直なところ。失点したくない思いが強くて後ろに重心がいってしまったけど、もう少し攻撃でできる力を持っているので、そこで引き出してあげられれば良かった」と悔しそうに振り返った。

 濱辺監督はかつて名門・習志野高でGKを務め、東京学芸大からアローズ北陸に加入し、JFLでの選手経験も持つ元社会人プレーヤーの指揮官。引退後の2004年から龍谷富山の教諭となると、自ら創部したサッカー部で指導者キャリアをスタートし、21年目で悲願の全国挑戦に辿り着いた。

「初めはもっともっと早く来られる舞台だと思っていましたけど、これだけ出られていなかったので、『教員人生の中でここにもう来られることはないのかな』という思いもあった中、3年生がここに連れて来てくれたので彼らに感謝しかない。彼らが入学してくれたときはいい子たちが揃ってくれたというのもあったけれど、熱量の差からここまで続け切れなかった3年生、高校という枠にハマらずに学校を辞めて行ってしまった子もいて、でもそういう子たちから学んだこともたくさんある。いろんな苦労もここにこさせてもらったことでいい経験をさせてもらったと思っています」

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