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「日本だと緩いところがある」南米流のクロス対応も見せた前橋育英MF竹ノ谷優駕、家族と共に戦う選手権は決勝へ

ゲキサカ / 2025年1月12日 5時23分

MF竹ノ谷優駕(2年)

[1.11 選手権準決勝 東福岡高 1-3 前橋育英高 国立]

 MF竹ノ谷優駕(2年)がボランチと左サイドバックの両方でプレーし、意気込み通りに前橋育英高(群馬)を7大会ぶりの決勝へと導いた。

 竹ノ谷はもともとボランチが本職だが、今季のリーグ戦では左SBとして定位置を確保。その中で今大会はMF柴野快仁(2年)の体調不良による欠場が続いたため、再びボランチでの出場がメインとなっていた。準決勝もボランチでの先発出場となったが、太陽光を正面から受けた前半は思い通りのプレーができず。チームも先制点を許して「全然ダメでちょっとやばいなと思っていた」と正直に振り返った。

 それでもハーフタイム明けから柴野が投入されたため、竹ノ谷のポジションが左SBに変更された。準々決勝後には両ポジションの準備をする意欲を示していた竹ノ谷だが、1試合でどちらも担当する形になった。ただ山田耕介監督からの「このままじゃ後悔するから出し切れよ」という言葉も力にしながら「ポジションが変わったこともあってリラックスしてできた」という。

 後半は東福岡高(福岡)の攻撃陣を封殺。得意とする予測や闘志溢れるプレーで最終ラインからチームを支えた。また反対サイドからのクロスに対して、ボールが上がる前に相手FWと激しくマッチアップする場面も。竹ノ谷は山田監督からクロス対応に関する南米のプレー動画を見せてもらっていたといい、「日本だと緩いところがあるんですけど、南米だと本当にバチバチいく。『それくらいやれよ』と言われていたので、そこも意識しながら上手く対応できたので良かったです」と手応えを感じた様子だ。

 今大会を応援席から見届けていた双子の弟であるMF竹ノ谷颯優スベディ(2年/新潟U-18)は決勝開催日にアルビレックス新潟のキャンプに参加するため、同じ会場で戦えるのは準決勝が最後だった。準々決勝後には「弟は残り1試合しか見れないということなのでそこ(準決勝)で自分の良いプレーを見せる。最後は弟が13日のキャンプに行って良いプレーをして、自分は国立の決勝で良いプレーをして最高の1日にできたら」と意気込んでいた中で、有言実行に向けての第1関門を突破する形となった。

 また入場時には「お前ならできる!!」のメッセージが書かれたボトルを手にしながらピッチに入った。これは昨年に亡くなった父がいつもかけてくれた言葉だといい、飲水時に見るなどして力に変えているという。さらに手のひらには「お父さんありがとう」と記載。並々ならぬ想いで国立競技場のピッチを駆け抜けた。

「父のためにも、家族のためにも、弟との刺激し合いのためにも、ここは勝たないと自分の成長に繋がらないというのはわかっていた。そういうところで今日は良い結果で終われた」。そう安堵した竹ノ谷の、家族と共に戦った今回の選手権も残すは決勝のみ。相手は同じプレミアリーグEASTの流通経済大柏高(千葉)となったが、気持ちでは絶対に負けるつもりはない。竹ノ谷は「本当にラスト1試合なので、気持ちを全部ぶつけて勝てたら」と最大級の熱量を帯びて決戦に挑むつもりだ。

(取材・文 加藤直岐)
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