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急に首も痛くなり上下左右に首を振ることもできなくなった【ひどい腰痛も8割治る】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月3日 9時26分

【ひどい腰痛も8割治る】#9

「何年も前に左腰と膝がしびれるように痛んで、整形外科に通っていたんです。そのときは脊柱管狭窄症と言われ、マッサージや痛み止めの注射でしのいだんですけど、ここにきて急に首も痛くなり、上下左右に首を振ることもできなくなったんです。近所の整形外科でレントゲンを撮影したら、椎骨がくっついていると言われました」

 急な痛みを訴えながら来院されたのは、78歳の男性の方でした。近々ご友人と海外旅行へ出かけるそうで、その前に治療をしておきたいとのことでした。

 過去の病歴を伺うと、痔、前立腺がん、副鼻腔炎、白内障のほか、ガングリオンで足首の手術もご経験されていました。ちなみにガングリオンとは、主に手首や足などの関節にできる良性の腫瘍の一種で、多くの場合は違和感や不快感以外に目立った症状はありません。ただ、まれに神経や血管を圧迫する場合があり、痛みやしびれ、まひなど関節や神経に関連した障害を引き起こすこともある病気です。原因として関節の酷使やストレスなどが挙げられていますが、はっきりとはしていません。

 この男性、とにかく座っている時や寝ている時にも、左腰の痛みと左足のしびれがあるといいます。後屈したときには問題はないのですが、前屈したときにはやはり左下肢がつっぱるとのこと。

 診察した結果は、主病名は脊柱管狭窄症であり、副病名としては椎間板変性症となりました。

 さっそく4椎間に対して特殊なゲルを注入するセルゲル法を施行し、硬膜外に抗炎症や抗アレルギーの効果のあるデカドロンと、局所麻酔薬であるリドカインなどを注入して治療終了としました。

 治療して1週間目にはあまり変化はありませんでしたが、1カ月後には腰の重さは感じながらも、改善している実感が持てるようになったという報告でした。ですが毎晩飲酒をするためか、朝起きると腰が重たいともいいます。

 それでも痛み自体はおさまり、3カ月後には1日に1万2000~1万5000歩も歩けるまでに回復。さらに半年後にはそんな腰の痛みはなくなったといいます。

 ただこの方の場合、時に過度な歩行を行いがちで、歩行後の疲労感からくる腰痛もあるため、極力無理のない歩行をお勧めしたのでした。

 そして1年後の現在は、前日にお酒を飲みすぎたり、気圧の変化などにより翌日の起床時に腰の重たさを感じることはあるものの、痛みに発展することはなく、すっかり安心できるようになり、とても感謝しているとのお言葉をいただいたのでした。

 腰痛といってもさまざまな原因が関わりあっています。それは時にその方の生活習慣が原因かもしれません。ご自身の生活が果たして腰に優しい生活かどうかを振り返ってみることも大切なことでしょう。

(ILC国際腰痛クリニック東京・簑輪忠明院長)

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