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親が身につけるべき「正しい話の聞き方・伝え方」10原則~④⑤⑥【「不登校」「ひきこもり」を考える】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月21日 9時26分

【「不登校」「ひきこもり」を考える】#22

 あなたの発言後にこの類の言葉、いわゆる「BUTワード」や「無言」が相手から返ってくる間は、相手はあなたから共感されたとは感じられていないというコミュニケーション上の「赤信号」が点灯中と認識しましょう。

④「でも」「だけど」と言い返してくる間はまだ口を開かない

 あなたの話の聴き方がまだまだ不十分で、共感がしっかりできていないと認識しましょう。子どもが気の済むまでまだまだ自由にしゃべらせることが大切です。人は会話において「共感してもらった」という実感が得られないと、まだ話している途中なのに遮られたという不全感が生じ、その後の相手の話がどんなにいい話だろうが、正しかろうが、もう頭に入ってこなくなるようにできているのです。

 逆に、「そうなんだよ」「わかってくれる?」といった「YESワード」が返ってきてはじめて、お子さんはあなたの意見を聴く準備ができたという「青信号」が点灯したと認識しましょう。そこで初めてあなたの発言ターンが回ってきたと考えるべきです。いくらあなたの話の内容が正しくとも、信号無視ではコミュニケーションにおいても“事故る”だけです。

⑤会話ができないならLINEだけでもいい

 面と向かって話すのが苦手なら、LINEでコンタクトを続けるのも良い手です。会話するとケンカになる親子もLINEならコミュニケーションできるケースも少なくありません。親子なのに味気ない、不自然だと思われる気持ちはわかりますが、それまでが自然なコミュニケーションだと思っていたのは親の側だけで、お子さんにしてみれば一方的で不自然な親の言い分を押し付けられて苦しんでいたと理解したいものです。

 LINEでの親御さんの対応が適切であれば、いずれリアルのやりとりも無理なく進むことでしょう。逆にLINEなどは記録が残るので、何かメッセージを送った直後からまったく返事が途絶えたとか、非常に怒りくるったような返事が届いた……などという場合には、自分のやりとりを冷静に事後分析する貴重な材料にもなるでしょう。

 私の経験では、未成年の女性でしたが、親とのLINEのやりとりで「どうしてこんな無神経なスタンプを送ってくるのか信じられない」と泣き出した方がいましたが、親はまったく何の気なく軽い気持ちで送っただけと判明し、そこで互いの繊細さのあまりの感度の違いが「見える化」された形となり、初めて親御さんが「娘が本当はどういう子なのか理解が深まった」と驚かれていたこともありました。

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