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キックボクサーから「和製ブルース・リー」に…風間健さん80歳 長男の筒井道隆さんが俳優を選んだワケ【あの人は今】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月8日 9時26分

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風間健さん(C)日刊ゲンダイ

【あの人は今こうしている】

 風間健さん
 (キックボクサー・俳優/80歳)

 70年代にブームを巻き起こしたキックボクシング。不動のエース・沢村忠の対抗馬として颯爽と現れ、KOの山を築いたのが本日登場の風間健さん。引退後は俳優業に乗り出し「和製ブルース・リー」の異名を取るなどアクション俳優として活躍。また、たのきん映画「スニーカーぶる~す」では、悪役として出演。さて、今どうしているのか。

 ◇  ◇  ◇

「今も大勢の門弟がいますが、彼らと汗を流しているときが一番気分がいいですね」

 地下鉄有楽町線・江戸川橋駅から程近い、マンションの2階フロアに構える総合武術「武心道」の本部道場を訪ねると、風間健さんが黙々と蹴りや突きを反復練習していた。

「自流派である武心道は空手、少林寺拳法、ボクシング、キックボクシングと、あらゆる実戦競技のエッセンスを組み合わせて50年前に立ち上げたもの。ただ、当時は“総合”という概念が珍しくて理解が追い付かなかった。時代が早すぎたのかもしれない(苦笑)」

 名古屋出身。本名・筒井稔。空手と少林寺拳法で研鑽を積み、合計8年間もの修行を経て、名古屋市内に2つの道場を構えるまでになった。そんなとき、ブームだったキックボクシングにスカウトされるのである。

「沢村忠が大人気でしたから『打倒沢村』ってことで、テレビ局の対立構造に組み込まれました。沢村忠はTBS、私は日テレ。契約に縛られて戦う機会には恵まれなかった。そんな頃、俳優として映画に出演したんです」

 風間さんを映画の世界に誘ったのは千葉真一。実は若き日の風間さんは、千葉真一の住むマンションに居候していたのである。

「少林寺拳法の頃の知り合いが千葉氏の高校の後輩、その縁で曙橋のマンションで共同生活を送りました。しばらくして、『本物の武道を教えてほしい』って言うもんですから、徹底して突きや蹴りを教えたんです」

 千葉真一が設立したジャパンアクションクラブ(JAC)にも風間さんは協力を惜しまなかったが、数年後、関係に亀裂が入る。

「彼の紹介で多くの映画に出演したんだけど、ほとんどノーギャラ。金銭的にルーズで付いていけなくなった。それを機に俳優業とは縁を切ろうと考えていたんです。ところが……」

■長男は俳優の筒井道隆

 当時、本物の技術を持つアクションの使い手を映画界は放っておかない。キック引退後の72年、風間さんに香港映画からオファーが舞い込む。それが運命の出会いとなった。

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