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ドジャース大谷が直面するホームラン打者の壁…もう「窮屈な打ち方」を強いられている

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月9日 12時18分

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6日カブス戦では2試合連続本塁打となる2号2ランを放った大谷(C)共同通信社

 ドジャース・大谷翔平(29)が日本時間9日、敵地ミネアポリスでのツインズ戦に「2番・DH」で出場し、1本塁打含む5打数3安打1打点。今季初の猛打賞で、キャリア最長となる5試合連続のマルチ。

 大谷は3-2と1点リードの七回、救援右腕ジャクソンの甘く入った変化球を捉え、左翼スタンドギリギリに運ぶ3号ソロ。初回の第1打席では先制点を演出する中越えの二塁打を放つなど、持ち前の長打力を発揮した。

 チームは4-2で勝った。

 その大谷についてア・リーグのスカウトがこう言った。

「メジャーの投手の長距離打者対策はいま、ハッキリとした傾向がみられます」

 ア・リーグの本塁打記録(62本)をつくったヤンキースのジャッジ、昨年54本塁打を放ったブレーブスのオルソンはもちろん、昨年の本塁打王である大谷翔平(29=ドジャース)も投手に似たような攻め方をされているという。

「それは打者に腕を伸ばした状態でボールをとらえられないようにすることです。ケタ違いのパワーを持った打者は、たとえ体勢を崩されようと腕がきちんと伸びきった状態でボールをとらえればスタンドに運べる。例えば大谷が5日(日本時間6日)のカブス戦で放った2戦連続となる2号本塁打が象徴的です。ほとんど右手一本で運んだような感じでしたけど、腕がしっかりと伸びきった状態で球をとらえたからこそ、ボールに力を伝えることができた。なので投手は、パワーヒッターの腕が伸びにくいコースや球種で攻めるのが最近のトレンド。具体的には高めの速球や打者の内角に食い込むカッターやツーシームなど速球系の球です」(同)

 日本時間8日、カブスの今永(30)が大谷を内角高めの速球で空振り三振と三邪飛に仕留めたような攻め方がそうだ。

 フライを打ち上げた方がよりヒットになる確率がアップするという「フライボール革命」が打者に浸透、アッパースイングが主流になると、投手は主に高めの速球とタテに大きく割れるカーブで対抗するようになった。

 大谷は昨季中、高めの速球を攻略するコツのようなものをつかんで本塁打を量産。技術的なことに関しては大きく変える必要はないと話していたものの、同じ高めでも内角ギリギリの球、しかも外角にボールになる変化球を見せ球に使うなど、より腕が伸びにくく、窮屈な打ち方になるような攻め方を投手はしているのだ。

 パワーヒッターが本塁打を量産すれば、投手はその対抗手段を編み出すようになる。ホームランバッターと投手の“イタチごっこ”は今後も、いや、永遠に繰り返されることになる。8日のカブス戦で4戦連続マルチ安打、打率を.320に上げた大谷が本塁打も量産するためには、いち早く打開策を見つける必要がありそうだ。

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