中日まさかの首位快走は“春の珍事”か?立浪監督で2年連続最下位が一転、初の5連勝&貯金4
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月11日 10時51分
先発の松葉は投打で活躍(C)共同通信社
昨季とは打って変わって、別のチームのようだ。
前日に2016年以来、2891日ぶりに首位の座を奪った中日が、10日も快勝。投げては先発の松葉が6回途中を2安打1失点に抑え、さらに適時打を含む2安打で自身を援護。打線も15安打6得点でDeNA投手陣を打ち崩した。
中日は立浪監督が就任して以降、昨季まで2年連続最下位。それが4月上旬とはいえ、首位をキープし、立浪政権下で初となる5連勝&貯金4。驚いているファンも多いはずだ。
快進撃の理由のひとつが投手陣だろう。開幕投手の柳以下、涌井、メヒア、小笠原の4本柱はそれぞれ1勝を挙げ、5、6番手には実績のある大野、昨季は手術の影響で3試合しか登板できなかった梅津が控える。
さらにこの日は松葉が好投し、二軍では高橋宏も腕を撫している。守護神のマルティネスを筆頭としたリリーフ陣も盤石だ。
評論家の高橋善正氏は「投打がそれぞれに良い影響を与えている」と、こう続ける。
「先発陣の頭数が多ければ、それだけ首脳陣のやりくりにも余裕が生まれる。先発がきちっとゲームをつくれば、野手も投手陣を信頼し、攻撃のリズムも生まれる。巨人から移籍した中田の存在も大きいですよ。ヤクルトとの開幕3連戦こそ2敗1分けだったが、中田はその3試合で2本塁打。好打者が加入したことで、相手投手のマークも分散しますからね。昨季まで中日の投手陣は『最少失点に抑えなければ勝てない』と思っていたでしょうが、打線が機能すると分かれば、『多少の失点なら取り返してくれる』と余裕が出てくる。その意味で、中日はチーム全体が活性化していると言っていい。“春の珍事”ではないと思いますよ」
昨季、完封負けは25度もあったが、今季はリーグトップのチーム防御率1.85を誇る投手陣が牽引し、打線もチーム打率こそ同4位の.236だが、31得点はトップタイの数字だ。
今季の中日はひょっとするかも……。
◇ ◇ ◇
3月に日刊ゲンダイに掲載した秦真司氏による短期集中連載コラム「キャンプ探訪2024」では、中日もピックアップ。立浪監督が秦氏に明かした「秘密兵器」として期待を寄せる野手、「かなりいい」と太鼓判を押した投手などについては、●関連記事【もっと読む】…からチェックすることができる。
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