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歌舞伎町「メン地下」ライブに潜入…目の当たりにした“推しとの時間”をめぐる狂騒と運命

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月13日 9時26分

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ライブハウスは熱狂の渦…(写真は加工しています)/(C)日刊ゲンダイ

 女子たちは、メン地下の何に惹きつけられるのか──。

 男性地下アイドルグループ、通称「メン地下」を巡るトラブルが増加している。警視庁が発表したメン地下に関わる保護者からの相談件数は、2022年では約40件だったのに対して、23年は約100件と倍増。家庭の金品の持ち出しやパパ活といったトラブルがあるという。

 現場では何が行われているのか、日刊ゲンダイ記者はメン地下のライブに潜入した。

 向かったのは、新宿・歌舞伎町(東京)の地上8階建てのビル。上層階は高級クラブがメイン、中層は飲食店、その下のまさに“地下”と言える場所にライブハウスはあった。

「ナイフでえぐって、えぐって、僕の心を~」

 扉を開けるなり、5人のアイドルが披露する爆音のバラードと強烈な照明に気おされる。少し大きめのコンビニほどのサイズのフロアに18人の女性客の姿が。どの客もフリルやレース、リボンなどがついた、いわゆる“ぴえん系”なファッション。20歳前後といった女子ばかりだ。ペンライトを肩辺りの高さで回しながらコールと呼ばれる掛け声を上げ、アイドルから目線をもらい「きゃー!」と隣の友達に抱きついて倒れそうになる女性もいるほどの熱狂ぶりだった。

 このライブは対バン形式(複数グループの入れ替え公演)で、各グループの持ち時間は30分。5曲披露すればあっという間に終わってしまう。

「ありがとうございましたー」と演奏が終わり、MCに入ったところ、舞台袖から突然「まじごめんなさい!!」と私服の男性が闖入。トラブルかと思ったが、メンバーが「おまえ、また遅刻かよ~」とツッコミを入れ会場が笑いに包まれると同時に「かわいいー!」との声も上がっていた。

 公演は終了。しかし、本番はここからの“物販”だ。各グループのパフォーマンス時間が30分であるのに対して物販は1時間40分用意されているのだ。といっても、売られているのはグッズではなく“推しとの時間”。1枚1000円でチェキを撮影することができ、フィルムに写真が浮かび上がってくるまでの30秒間を共に過ごすことができる。

■元カレと同じ名前じゃん!

「チェキって1枚1000円だっけ?」と友達に聞き、初めて参加したらしい肩出しニットの女子は50枚購入。推しに向かってこう語っていた。

「友達に連れられてきて名前も分からなかったけど顔面がタイプ過ぎて。紫の人かっこよかったなーって思って急いでサイトで調べて。そしたら○○君、元カレと同じ名前じゃん! ああもう運命だよ~」

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