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福岡市最後の大開発「九大跡地」に福岡PayPayドームを上回るアリーナ誕生か?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月20日 9時26分

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再開発エリア(福岡市公式HPから)

【経済ニュースの核心】

 福岡市「最後の大開発」といわれる九州大学箱崎キャンパス跡地(福岡市東区)の再開発が動き出そうとしている。九州大学が福岡市郊外の伊都キャンパスへ移転完了してからはや6年。跡地開発は事業規模1000億円ともいわれる国内最大規模のプロジェクトだ。

 キャンパス跡地は東京ドーム約10個分、プロ野球ソフトバンクホークスの本拠地「福岡ペイペイドーム」の7個分に相当する約50ヘクタールもの広さを誇る。その再開発を担う事業者の選定作業が進んでいるのだ。焦点となっているのがアリーナの建設だ。応募した企業グループからはコンサートの誘致などの都市間競争で必要との意見がある一方で採算性を疑問視する声も聞かれる。九大などの所有者は5月にも事業者を決定する予定で、アリーナの是非を巡る水面下の戦いが熱を帯びている。

 九州大学箱崎キャンパス跡地の再開発に名乗りを上げているのは、「国内最大級のアリーナ」建設を描く九州電力などのグループ、最先端のITを活用した街づくりを掲げるJR九州や西鉄、西部ガスなどでつくるグループ、そして、福岡市東区に本社を置き、ディスカウントストアなどを全国に展開する「トライアル」の3グループだ。トライアルグループにはセブン&アイ・ホールディングスやサントリーといった大手企業など42社と連携して、将来的には合弁会社をつくって「福岡発のシリコンバレー」を目指すという構想だ。

事業規模は1000億円超とも

 この組み合わせについて、地元銀行幹部は「JR九州と西鉄など、競合する企業群がコンソーシアムを組んだことは驚きだ。それほど今回のプロジェクトは垂涎の的になっている」と指摘する。1000億円を超えるとされる事業規模に、融資を行いたい金融機関も浮足立っている。

 焦点となるアリーナ建設の是非についても、「野球やコンサートが中心のペイペイドームとは異なり各種のイベントや国際的なプロジェクトにも柔軟に対応できるアリーナは必要」(地元銀行幹部)との意見が根強い。現在、進められている福岡市中心地の再開発「天神ビッグバン」もサミット誘致を視野に入れたものだ。

「JR九州や西鉄などの企業グループが優先交渉権を得た」(関係者)とされるが、最終着地はどうなるのか、注目される。

(小林佳樹/金融ジャーナリスト)

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