ドジャース山本由伸が2勝目も…直球はカブス今永に大きく劣り、回転数「MLB平均以下」の意外
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月26日 14時10分
好捕した直後の山本由伸(C)共同通信社
ドジャース・山本由伸(25)が日本時間26日、敵地ワシントンでのナショナルズ戦に登板。6回を4安打無失点、7奪三振、1四球で2勝目(1敗)を挙げた。五回には顔面付近に飛んできた169キロの投手ライナーを好捕して敵地ファンの歓声を浴びた。
2戦連続クオリティースタートとなったが、これまで安定感を欠いたルーキー右腕についてロバーツ監督は「変化球はファンタスティックだが、もう少し精度を上げてほしい」と注文をつけていた通り、課題は直球の質向上にあった。
指揮官が指摘した通り、パドレスとの韓国開幕シリーズ第2戦(3月21日)以降、ストレートの平均球速は約153キロとまずまずながら、回転数はメジャー平均約2300よりも少ない2176。2試合7回3分の1を4安打2失点12奪三振と好投し、侍ジャパンの3大会ぶり3度目の優勝に貢献した昨年3月のWBCで計測された直球の回転数2269をも下回った。
回転数が多いほど、球の伸びやキレが増すとされるが、数値を見ても直球は精彩を欠いているのだ。直球の伸びがない上に、制球が甘く、真ん中か外寄りの配球が目立ち、これまで許した3本塁打のうち2本は甘く入ったストレートをとらえられたものだ。
同じルーキーで好スタートを切った(3勝0敗、防御率0.84)カブス・今永昇太(30)と比べても投球内容の違いは一目瞭然。今永の平均球速は約148キロながら、回転数は2409。WBCでの2566よりも減ったとはいえ、メジャー平均を上回る。相手打者に対して低めに変化球を集める一方で、追い込んでからは内角や高めの直球でバットに空を切らせるなど、強気な投球も功を奏しているのだ。
ここまでナ・リーグの日本人投手2人は回転数が明暗を分けたようだ。
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