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元グーグル日本法人代表 辻野晃一郎氏が喝破 無責任体質が経済停滞とデジタル化の遅れを招いている

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 9時26分

元グーグル日本法人代表 辻野晃一郎氏が喝破 無責任体質が経済停滞とデジタル化の遅れを招いている

元グーグル日本法人代表の辻野晃一郎氏(C)日刊ゲンダイ

【注目の人 直撃インタビュー】

 辻野晃一郎(元グーグル日本法人代表 )

 政権与党の自民党は裏金事件の実態解明から逃げ、首都のトップも学歴詐称疑惑への説明を避け続けている。不祥事が続出する大企業トップも説明責任を果たさない。こうした無責任体質はどこからくるのか。その根本原因こそが日本の経済停滞、デジタル化の遅れを招いている──と喝破するのがこの人。ソニーで22年間働き、グーグル日本法人社長を務めた後に独立創業した企業家の立場から、日本の問題を読み解いてもらった。

  ◇  ◇  ◇

 ──東京都知事選は小池百合子知事が約292万票を獲得。3選を果たしました。選挙戦をどうご覧になりましたか。

 公務優先と偽って街宣を減らし、テレビ討論会を避けるなど、小池知事の逃げの姿勢が際立っていました。学歴詐称疑惑や、巨額の裏金づくりに手を染めていた自民党の萩生田光一都連会長との蜜月関係について、直接批判されるのを嫌って逃げ続けたのでしょう。一方で、公選法違反の疑いで刑事告発を受けていますが、現職の立場を利用した選挙活動も目に余りました。ただ、当選したとはいえ、4年前の知事選で獲得した366万票から74万票も減らしている。小池知事の正体を見抜き、信任しなかった人が増えたのは良いことです。

 ──同日開票の都議補選では自民党が2勝6敗と惨敗でした。

 国民はまだ裏金事件を許していないということです。その裏金自民と小池知事が水面下で結託していたことを、もっとクローズアップすれば結果は違ったかもしれません。そういう意味では、学歴詐称疑惑をはじめ、大手メディアが小池知事の実態を大きく報じなかったことは問題でしょう。

 ──裏金事件を巡っては、改正政治資金規正法が公布されましたが、改革に後ろ向きな自民党のせいで抜け穴だらけです。

 自民党としては改正法の成立をもって、この問題を幕引きしたいのでしょうけど、本当にチャンチャラおかしい。パーティー券購入者の公開基準を20万円超から5万円超に引き下げましたが、これは今まで20万円だったブラックボックスが5万円になっただけの話。ブラックボックスを4つ集めれば何も変わりません。使途公開義務がない政策活動費にしても、10年後の領収書公開が付則に盛り込まれましたが、何の意味もないでしょう。「裏金づくりをやめません」と宣言しているようなものでまさに「裏金維持法」です。肝心の真相解明も全く進んでいない。

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