高齢者が健康を保つ「栄養」と「食事」で大切な基本はなにか【正解のリハビリ、最善の介護】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分
ねりま健育会病院の酒向正春院長(C)日刊ゲンダイ
【正解のリハビリ、最善の介護】#62
「今後の健康を保つためにはどんな食事がいいのでしょうか?」
ある60代の方からこんな質問がありました。また、80代の方々からも「80歳を越えましたが、どんな食事をとれば健康を維持できるのでしょうか?」といった質問をよくいただきます。
2025年は巳年です。新年から自分の殻を脱ぎ、適切な体重と体づくりを知って、健康増進を進めるチャンスです。そこで、今回は高齢者の食事と栄養の基本についてお話しします。
第1に大切なのは「自分にとっておいしいと感じる食事をとること」です。第2に「現在の体重と健康状態から今後の栄養計画を考えること」。第3に「自分の体に適切なタンパク質の必要量を知ること」。第4に「健康的な食事やカロリー量を知ること」です。
まず、毎日「食事がおいしい、楽しい」と感じると幸せな気持ちになれます。そのためには、「お腹がすく」必要があり、そこで、規則正しい食生活のリズムをつくることが重要なのです。
私が好きな食べ物はカレーライスとお好み焼きですが、健康のためには好きな物ばかりを食べるわけにはいきません。バランスよく栄養が取れるように1カ月単位で食材と栄養をざっくりと調整して体重を管理する必要があるのです。
日本では、毎月、季節の旬の食べ物が変わります。
四季のある日本では一年を通して食事を楽しめます。なんと幸せな環境で私たちは暮らしているのでしょうか。
■肥満気味ならケトジェニックダイエットが有効
第2に大切なのは「適切な体重を知ること」で、健康的な体重は「身長-95~110キロ」と考えてください。ですから、「身長-95キロ以上」の方は、体重を減らさなければいけません。逆に「身長-105キロ以下」の方は体重を増やす必要があります。
肥満気味の人は、60歳を越えると、糖尿病、高血圧症、高コレステロール血症と診断される可能性が高まります。
放置すると、脳卒中や心臓病、さらに、認知症を発症しやすくなります。まずは内服薬を使った管理ではなく、食生活による体重管理で対策を考えましょう。当院の調理師と管理栄養士にお願いしていることは、とにかくおいしい食事を出すことです。
肥満気味の人やお腹がポッコリしていて内臓脂肪が気になる方は、「ケトジェニックダイエット」が有効です。私も実践しているケトジェニックダイエットでは、1日2食の規則正しい食生活のリズムにします。
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