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鼻水の季節だから知っておきたい…「色」「臭い」「粘度」の意味

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月24日 9時26分

鼻水の季節だから知っておきたい…「色」「臭い」「粘度」の意味

鼻をかむときは片方ずつやさしく

 この時季、多くの人を悩ませている鼻水。息苦しく見た目が悪いだけでなく、周囲に不快感を与える。そのため、鼻水を止めようと躍起になる人もいるが、鼻水を止めてもいいのか? そもそも鼻水はなんのためにあるのか? 風邪やアレルギーでその量が急激に増え、色や臭い、粘度が生じるのはなぜか。弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長に話を聞いた。

「鼻水は、鼻粘膜で産生された分泌液と鼻粘膜の毛細血管から流れ出た水分、涙腺からの涙液などでできています。大半は水分で、その役割は鼻から吸い込んだ空気の加湿や加温であり、鼻に入ってきた細菌やウイルス、チリやホコリなどの異物を体外に排除する手助けをして鼻の中で暖かく湿ったきれいな空気をつくり、肺に送り込むことです」

 鼻水が増える原因はさまざまだが、代表的なものにウイルスや細菌などによる感染症、花粉などによるアレルギー、血管運動性鼻炎がある。

「ウイルスや細菌が鼻腔に侵入すると、鼻の粘膜からの分泌物を促し鼻水を増やして排除しようとします。これら病原体が鼻腔で増殖すると、鼻の粘膜が炎症を起こして急性鼻炎となり、くしゃみや鼻づまりを伴います。こうした症状が3カ月以上続くと慢性鼻炎と診断されます。さらに鼻の周りにある4対の空洞(副鼻腔)で感染が広がると、副鼻腔炎となります」

 鼻腔に異物が侵入すると、免疫組織が働き抗体をつくり、再び同じ異物が侵入すると、アレルギー反応を起こして排除しようとする。

 結果、くしゃみ、鼻づまり、鼻水といったアレルギー性鼻炎が起きる。

 アレルギー性鼻炎にはスギ、ヒノキ、ブタクサなど花粉による季節性と、ダニやホコリ、ゴキブリなどの通年性がある。

「感染でもアレルギーでもない鼻水だと、血管運動性鼻炎が疑われます。鼻粘膜の血管の腫れが原因で現れる症状です。例えば、季節の変わり目に暖かい部屋から寒い屋外に出たときにくしゃみとともに鼻水が出ます。寒暖差により鼻の自律神経のバランスが崩れて、交感神経が弱ったことが原因で、寒暖差以外にたばこの煙や排ガス、香料などの刺激も誘因となります」

■正しいすすり方で中耳炎を回避

 林院長によると、鼻水は病気の種類や病期などにより、色、臭い、粘度が異なるという。

「透明でサラサラして粘度が薄く、臭いもない鼻水は風邪の初期か花粉症などアレルギー性鼻炎などが考えられます。白くてねばねばした鼻水は炎症によって生じる鼻水で、風邪のピークか急性の副鼻腔炎などが疑われます。黄色い鼻水はウイルスや細菌に対する免疫反応により、白血球や免疫細胞、ウイルスや細菌の死骸が混じって黄色くなったもの。風邪のピーク終わり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが有力です。黄色から緑になった鼻水にはより多くの白血球や免疫細胞、ウイルスや細菌の死骸が混じっていて、治りかけの風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などと推測されます」

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