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【カンボジア】光と影、クリスマスムード漂うシェムリアップ

Global News Asia / 2015年12月25日 23時10分

空き缶を拾う少年(2015年12月24日撮影)

 2015年12月24日、アンコールワットに近いシェムリアップ周辺は、クリスマスムードがいっぱいだ。観光客向けの高級ホテルでは、競い合うようにイルミネーションがライトアップされ、パブストリートにあるカンボジア人の若き起業家が経営するダンスクラブ「テンプル」では、欧米からの観光客が、サンタクロースの赤い帽子をかぶって、クリスマスミュージックに合わせて踊り続ける。

 もともとカンボジアにクリスマスの習慣はなく、12月24日、25日ともカンボジアの一般家庭ではごく普通の日常が営まれている。イルミネーションもサンタクロースの帽子もすべて観光客向けのものだ。深夜0時を回っても、夜のパブストリートを楽しむ観光客たち。鳴り響くダンスミュージックの中、タトゥーを入れた欧米人のカップルが美味しそうにピザを頬張る。

 同じ時刻、パブストリートの路地裏に、小さな自転車に乗った華奢な少年が黒いゴミ袋を担いでやってきた。少年はゴミ袋が多く捨てられている場所に自転車を止めると、一つ一つゴミ袋を漁り、中から空き缶を見つけると、自分の持っているゴミ袋に放り込む作業を続けていた。少年は小学二年生。毎日深夜2時まで空き缶を集める仕事をしている。集めないと父親に棒で叩かれると言う。朝7時には学校に行く。毎日寝不足だ。

 少年の将来の夢は警察官。空き缶集めの収入は、母親と合わせて一日で5ドル程度とのこと。クリスマスで観光客が賑わう今日はいつもより収穫が多いそうだ。空き缶を集め終わると、少年は空き缶を探すため、自転車の両側に大きなゴミ袋を二つぶら下げ、危なげな運転でフラフラと去って行った。
【編集 : kyo】

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