田舎では真面にネットが使えないフィリピンで新商売「無線LAN利用」の接続サービス
Global News Asia / 2019年6月23日 9時15分
2019年6月23日、フィリピンのネット環境は都市部では改善が進んでいるものの、拠点を離れた田舎では、運任せの状況だ。
スマート、グローブ両社の出しているポケットWiFiは、早朝には15MBの速度が瞬間的に出るものの、日中や夜間は、速度はどんどん落ちて12KBになりネットに全くアクセスできない事態になってしまう。そんな最悪のネット状況を逆手に取ったビジネスも盛んだ。
レイテ島オルモックは、セブ島よりも物価が安い、リタイヤした外国人のロングステイ先としても人気の地域だがインフラ整備は遅れており、断水や停電もある。
ネット接続サービス会社Queens Link Technologyでは、港近くの自社を基地局にして、指向性アンテナを利用者の屋根に取り付け高速のネット環境を提供し人気を集めている。基地局からはPLDTに接続しているそうだ。
利用開始時には、アンテナ取り付け台とポールなどの必要資材を、利用者側が準備することが条件で購入費が約3000ペソ。機器のデポジットと工事費が、約8000ペソ。毎月の通信料は、10MBコースが1800ペソ。5MBコースが1200ペソとなっている。10MBコースでは、8MBの帯域保証をすると言う。本当なら良心的だ。
小規模な会社で、経営者は日本での勤務経験がある日本語を少し理解できる女性だ。マネージャーは、その女性の夫。工事スタッフ2名。事務所スタッフ3名。
資材の購入には、最低でも3カ所からの別々に調達が必要。屋根の上に約20メートル程度のポールを取り付けてアンテナ台を現場で作成する。鉄筋を切りポールを上るための足場を作成。利用者のRAGINEさんのお父さんは、塩害から守るため錆びを防止するペンキを自ら塗っていた。
作業者は、素手で鉄筋やポールを切断したり、溶接作業を行う。屋根にもビーチサンダルで器用によじ登り、厚い炎天下の中作業は4時間に及んだ。
最終的に利用者は、支給されるWiFiのパスワードだけ入力することで接続OKだ。
【編集 : Jolina Arcelo】
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