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ラーメン1杯に1,400円!「手取り23万円」33歳サラリーマン、ランチタイムに思わず悲鳴…日本人、「実質給与減」にそろそろ限界

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年3月12日 7時15分

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サラリーマンのランチの定番でもある「ラーメン」。ササッと麺をすすって、午後の仕事に向けてエネルギーをチャージする――しかし、最近はそんなラーメンにも値上げの波が。エネルギーをチャージするはずが、肩を落とすようなことも。みていきましょう。

ラーメンよ、いつからそんなに高くなったのか

――ラーメン、たかっ!

たまたまランチに入ったラーメン店。トッピングをプラスなどしない普通のラーメンが1杯1,400円で、思わず、心の声が出てしまったという、33歳のサラリーマン。とはいえ、ランチタイム、どの店も混んでいて、ここを逃したらお昼ご飯抜きになってしまう……高いと思いつつ、泣く泣く1,400円のラーメンをすすったという男性。小遣い、毎月3万円で1,400円のランチ代は痛すぎると肩を落とします。

厚生労働省によると、30代前半のサラリーマン(正社員)の平均月収は30.1万円。手取りにしたら月23万円ほどです。またSMBC日興証券株式会社/「日興フロッギー」による『共働き夫婦のおこづかい・資産運用に関する意識調査』によると、既婚男性の1ヵ月のお小遣いは平均約3万9,000円。男性、平均より少ないお小遣いで頑張っています。

それにしても1,400円もするラーメン。そんなに高ければ相当、美味しかったのでは?

――味はいたって普通の豚骨醤油でした

食材にこだわっていて、トッピングが豪華とか……

――大きめのチャーシュー1枚に、卵にネギとメンマ。いたって普通

確かに、心の声が出てしまうのは仕方がないことかもしれません。

総務省統計局『小売物価統計調査(2024年1月)』によると、中華そば(豚骨しょう油味を含む醤油味/外食)の価格は全国平均665円。経年でみていくと、2019年9月ー10月に580円から597円に一気に値上がり。その後、上昇・下降はあるものの、緩やかな右肩上がりでしたが、2022年の春ごろから上昇の角度が大きくなりました。原材料の高騰が大きな理由のひとつですが、そこに昨今のインフレが加わり、至る所で「ラーメン、いつの間にかすごく高い」という現象に引き起こしています。

【ラーメン1杯の価格の推移】

2015年1月…563円

2016年1月…569円(101.07%)

2017年1月…569円(100.00%)

2018年1月…575円(101.05%)

2019年1月…577円(100.35%)

2020年1月…605円(104.85%)

2021年1月…603円(99.67%)

2022年1月…608円(100.83%)

2023年1月…636円(104.61%)

2024年1月…665円(104.56%)

※(かっこ)内は前年同月比

――近頃、何を食べるにしても高い。値段を見ずにお店に入るのが怖いですよね

ちなみに都市別にラーメン1杯の価格をみていくと、最も高いのが「広島市」で860円。続いて「佐世保市」が833円。「八王子市」827円、「堺市」793円、「伊丹市」786円と続き、「東京区部」は567円と全国平均以下。なんでも高いといわれる東京ですが、ラーメンに限っていえば、探せばいくらでも安いところがありそうではあります。

25ヵ月連続「給与アップ」も22ヵ月連続「実質給与減」の現実

それにしてもラーメン1杯に1,400円。そんな価格では客は入らないのではと心配ですが、昼時には行列ができるほどだったといいます。

「サラリーマンはランチで1,000円以上を払うのはキツイ」という事情から「ラーメンには1,000円の壁がある」と専門家。しかしこの物価高で、これ以上値段を据え置くのは店側もキツイという事情から、次々とその壁を突破するラーメン店が登場しています。

さらに外国人が多く集まる観光スポットであれば、そこに“観光地価格”もプラス。都内でも「端から日本人を相手にしていない」と噂のニュースポットでは「ラーメン1杯2,000円」と振り切った価格設定。「ある意味、日本にいながら外国気分が味わえる」と、何とも言えない皮肉めいた感想が話題になりました。

厚生労働省が毎月発表している『毎月勤労統計調査』によると、2024年1月、基本給や残業代などを合わせた現金給与の総額は1人当たり平均で28万2,270円で、前年同月比2%増。これで25ヵ月連続のプラスとなり過去最長を更新しています。

一方で、1人当たりの実質賃金は前年同月比0.6%減少。22ヵ月連続のマイナスとなりました。日本人は2年近くも「実質給与減」を体感していることになります。

全日本人が「給与減」に限界を感じているなか、この状況はいつまで続くのでしょうか。厚生労働省は「消費者物価指数の伸びがやや鈍化したこともあり実質賃金の減少が少し落ち着いてきている」と、出口が近いことを示唆しています。春闘の結果が反映されるころには、賃金高が物価高を上回り、1,000円超えのラーメンを堂々とすすれるようになっているかもしれません。

[資料]

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』

SMBC日興証券株式会社/「日興フロッギー」『共働き夫婦のおこづかい・資産運用に関する意識調査』

総務省統計局『小売物価統計調査(2024年1月)』

厚生労働省『毎月勤労統計調査』

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