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材料費3000円で初挑戦!DIYで憧れの焚き火ハンガーを作ってみた

&GP / 2020年5月15日 23時0分

写真

材料費3000円で初挑戦!DIYで憧れの焚き火ハンガーを作ってみた

<&GP自作部>

ここ最近、キャンプ場でよく見かけるようになった焚き火ハンガー。

メラメラと赤く燃える炎に映える、黒いアイアンフレームはカッコ良いだけでなく、火バサミやグローブを吊るしたり、鍋やケトルを置けたりと大変便利。

夕闇迫る焚き火支度で、色々なアイテムを行方不明にしてしまう我がキャンプサイトにも、ぜひこのハンガーが欲しいなと思っておりました。

欲しいと思ったら、ついつい作れないかと考えてしまうのが、DIY愛好家の常。しかし、木工のDIYは何度もやってきた私ですが、金属DIYの経験はほとんどありません。果たして素人でも作ることは可能なのか?

困った時のグーグル先生。早速ググってみると、頼もしいことに多くのキャンプ好きDIYerたちが鉄棒と格闘し、オリジナルの焚き火ハンガーを作っているではありませんか。

「これは俺も負けてられないぞ!!」

ということで、今回は金属DIY初心者の私が、初めての焚き火ハンガーDIYに挑戦してみました。

まずは材料集めから。市販されている焚き火ハンガーを調べてみると、多くの製品で直径10数ミリの鉄の丸棒が使われているのがわかります。そこで今回はホームセンターで手に入れやすい径13ミリの鉄筋を、脚2本と横ポールからなるメインフレームに使いたいと思います。この鉄筋は正確には異形鉄筋のD13と呼ばれるもので、住宅などの建築現場でコンクリートの中に埋め込み、強度を補強するために使われています。

この強力な鉄の棒を曲げて、焚き火ハンガーの形を作っていく考えですが、もちろん簡単には曲がってくれません。建築のプロ向けに大型の専用工具もあるようですが、とても高価なのでDIYに使えるものではありません。どうしたものかとホームセンターの売り場をうろうろして見つけたのがコレです。

その名も「鉄筋曲板」とそのまんま。相棒の「鉄筋曲棒」と合わせて3500円でした。使い方はいたって簡単で、曲板をネジ4本で床などに固定し、表面の突起に鉄筋を引っ掛け、テコの原理を使って曲げるというものです。

通常だとネジで固定する場所に困りそうですが、我が家は幸いウッドデッキがあるので、デッキ表面にネジ留めしました。

次に鉄筋の切断。市販の焚き火ハンガーのカタログを参考に使用時の高さを考え、曲線に工作する部分も加味し、脚になるメインポールの鉄筋は140cmで切断することにしました。

鉄筋の切断には専用のカッターも販売されていますが、我が家にはDIYの定番電動工具ディスクグラインダーがあるので、これに金属用切断砥石を付け切断することにしました。切断そのものは非常に簡単でしたが、音と火花が大迫力で少し怖かったです。

太さ13mmの鉄筋なら金ノコでも切断可能なので、電動工具を持っていない人や、ディスクグラインダーの使用が不安な人は手作業で頑張ってみてください。

メインポールの切断が終わったら、いよいよ本番の曲げ加工、ポールの先端部分に横ポールが載るS字状のフックを作っていきます。鉄筋先端を曲板の突起にはめ込み、曲棒を引っ掛けて力を入れると、メリメリと音を立てて鉄筋が曲がりました。正直、かなり力が必要でキツイです。

曲棒の柄に金属パイプをつけて延長すると力が入りやすかったです。

などと簡単に書いておりますが、実は何度も失敗。曲棒を取り付ける位置を曲げたい場所のすぐ近くにすると良いようで、遠くに引っ掛けると、曲げた曲線のRが非常に大きくゆったりとしたカーブになってしまいました。お気をつけください。


何度かの試行錯誤の末、ようやく納得のいく先端部分ができました。反対側をディスクグラインダーで研磨して尖らせ、メインポールの完成です。

次は付属のツールを製作。こっからがオリジナリティを出しやすい楽しいところ。

まず作ったのは、ファイアーハンガーテーブル。網状のテーブルでダッチオーブンやケトルを載せられ、そのまま火にかけることもできる、焚き火ハンガーには欠かせないアイテムです。

通常は溶接で鉄棒を「目」の字型に組むようですが、その手は使えません。そこで先ほどの曲板を使った工法の応用で鉄筋を蛇行するように曲げ、細長い「M」の字型のテーブルを作製。

悪戦苦闘したかいあって、だいぶ曲板の使い方もうまくなってきました。

次は焚き火ハンガーを象徴する定番ツールのサイドハンガー。クルッと丸められた鉄棒がメインポールに巻きつくようにつけられた形は、カッコよいだけでなく、キャンプサイトのさまざまな小物を引っ掛けられとても便利です。

が…、これが難しかった…。

曲板と曲棒、それに物置で見つけた金属パイプを駆使して奮闘したのですが、直径13mmの鉄筋ではどれだけ頑張っても大きな丸にしかできません。

そこで再びホームセンターへ。ワンランク細い直径9mmで、異形鉄筋独特の表面のリブ加工がない、シンプルな鉄の丸棒を買ってきました。

これに金属パイプを差し込み、13mm鉄筋に絡ませるようにギューっと丸めます。さすがに4mm細いと、一気に曲げることができました。ギュッギュっと形を整え、これでハンガーの完成です。

ご覧ください、曲げた丸部分の大きさの差を。これなら、メインポールにしっかりと掛かり、ずり落ちることもありません。

必要なパーツがすべてできたら塗装します。憧れの炎に映える焚き火ハンガーは、漆黒のブラックでなければなりません。600℃の温度まで耐えられる耐熱塗料のブラックをスプレー。錆止めの効果もあるので、しっかり全体に塗っていきます。

乾燥時間は約1時間。ついに焚き火ハンガーが完成!

組み立ては超簡単。2本のメインポールをペグ打ちに使うハンマーで地面に打ち込み、先端のS字加工部分に横ポールを渡せばメインフレームは完成です。

注意点は、メインポールを地面に突き刺す前にサイドハンガーの丸部分を通しておかないといけないこと。順番を間違い上からサイドハンガーを入れようとしても入らないのでご注意ください。

横ポールにフックを付け、適当な長さの鎖にファイアーテーブルを設置し、全体が完成しました。自分で言うのもなんですが、結構なかっこよさです。

早速、家から各種キャンプアイテムを取り出して、全体にディスプレイしてみました。

サイドハンガーは、よく行方不明になっていたグローブや火バサミ、鉈を吊るすのにぴったりです。

少し強度が心配だったファイアーテーブルでしたが、鋳鉄のオーブンを置いてもびくともしませんでした。鎖で火からの高さを調整できるのが便利です。

反省点としては、焚き火台との距離が少し近すぎた気もします。

今回、メインポールを140cmの鉄筋で作りましたが、もう少し長いとより良かったかもしれません。その長めのポールに横ポールを設置するフック部を何ヶ所かあると便利かも…。

焚火を眺めながらの妄想はつきません。こういった反省材料が次のアイデアを生み、創作意欲を掻き立ててくれるのが、DIYの醍醐味です。ということで、皆さんもぜひこの記事を参考に、オリジナルの焚き火ハンガーをDIYしてキャンプと焚き火を楽しんでみてください。

工具費(3520円※ディスクグラインダーを除く)
材料費(2591円※曲げを失敗した鉄筋の分を除く)

千吉 鉄筋曲板 13mm(2180円)
千吉 鉄筋曲棒 13mm(1340円)
ニッペ耐熱塗料 黒(1340円)
D13異形鉄筋5.5m × 1本(395円)
以上、ビバホーム 本庄店

9mm鉄丸棒1m × 2本(178円)
以上、カインズホーム 本庄早稲田店

鎖2m × 1本(500円)
以上、セキチュー 花園店

写真・文/阪口 克

阪口克|旅と自然の中の暮らしをテーマに国内外を取材するフリーカメラマン。秩父郡長瀞町の自宅は6年かけて家族でセルフビルド。家を経験ゼロからDIYで建てる。家族でセルフビルドした日々を描いた『家をセルフでビルドしたい』が文藝春秋から発売中。ほか近著に『笑って!小屋作り』(山と渓谷社)、『世界中からいただきます』(偕成社)など。

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