【試乗】噂のEVスポーツカー「トミーカイラZZ」に乗ってみた!
&GP / 2016年4月28日 20時5分

【試乗】噂のEVスポーツカー「トミーカイラZZ」に乗ってみた!
こんにちは、“タイヤが付いたものは何でも好き”ライターの三才です。久しぶりの乗り物企画で気合いが入っております。今回は、噂のEVスポーツカー「トミーカイラZZ」に試乗してきました。
この車名、ニュースなどで見聞きしたことのある人は多いかもしれませんね。1990年代後半に京都で誕生した幻のスポーツカー「トミーカイラZZ」が、EVベンチャーの手によってEVスポーツカーとして復活を遂げ、一般向けに受注を開始したのが3年前。「いつ試乗できるのかな?」と待ちこがれていたサンザイでしたが、このたび満を持して公道での試乗を体験することができました!
関連記事:三才はるなの「変わった乗りものレポート」はコチラ!
■コレ、めちゃくちゃ速くないですかっ!?
ファーストインプレッションは“意外と大きい”
初めて実車を目にして思ったのが、思ったよりも大きい、ということ。全長3865mm、全幅1735mmの2シーターで、サイズ的にはマツダ・ロードスターとほぼ同じ。リア側にモーター類がギッチリ詰まっているので、レイアウトとしてはミッドシップですが、同じくミッドシップのホンダ・S660よりもだいぶ大きい。
さらに特筆すべきはその車重で、EVにも関わらずなんと850kgと超軽量。大容量バッテリーを積んでなおこの軽さをキープしているのは、スポーツカーとして最大のメリットですね。
モーターユニット類はリアに搭載
新生トミーカイラZZは、バッテリーやモーターなどが組み付けられたアルミ製シャシーの上に、FRP製のボディが載っているというシンプルな構造。聞けばこのシャシー(プラットフォーム)、国内外から購入のオファーが絶えないのだとか。これさえあれば、ボディだけ別に造って載せることで全く違う外観のEVカーが制作可能なわけです。そう考えると、非常に革新的(かつ太っ腹)なビジネスと言えますね。
グイッと加速する感じはEVならでは
いざ試乗へ。EVなのでトランスミッションは固定、インパネも非常にシンプルで、スイッチ類はほんの数個。操作だけで考えると、運転は気が抜けるほど簡単です。
乗車感覚は通常の2シーターオープンそのもの
ハンドル左にあるスイッチは3つのみ。右からシフトに該当するスイッチ、ハザードボタン、緊急停止ボタン
メーター周り。初めて乗車しても違和感なく運転できました
アクセル、ブレーキなどの操作感はガソリンエンジン車と変わらないけど、加速感がスゴイ!
が、アクセルを踏んだ途端、立ち上がりの加速にビックリ! そっと踏んだだけでグイッと前に出る感じはEVの特性でもありますが、踏み込むごとに素早く滑らかに、力強く加速していきます。正直、ちょっと怖いくらいです。仮に最高出力305ps、最大トルク415Nmを余すこと無く発揮したら、どれだけの加速とパワーを見せるのだろうか……トミーカイラZZ、恐ろしい子!
ドアは分厚いですが、FRPなので軽い!
フロントからリアに続く滑らかなボディライン、テールランプがカッコいいですね
シートはレカロ!荷物を置くスペースは特になく、隙間にカバンが置けるくらい?
レスポンスの良さと素直な加速はもちろん、地面に吸い付くようなコーナリングも楽しい。造りも操作もすべてがシンプルなので、無駄なことを考えずに純粋に走りを楽しむことができる。トミーカイラZZは、EVカーである前に本格的なスポーツカーであろうとしているんだな、という印象を強く感じました。
フル充電での航続可能距離は120km
充電ケーブルの接続口はモーターユニット類が収まるリアハッチ内にありました
その他に気付いた点としては……
- エアコンやヒーターはありません。着脱式の幌はありますが、それ以前に窓がありません(!)。冬は完全防寒で挑みましょう。
- 走行中の風の巻き込みには覚悟してください。髪の乱れなどは諦めて、ぜひ風と一体になっていただきたい。
- ブレーキとステアリングは重めです。その辺はスポーツカーなのだからがんばりましょう(笑)。
- 気になるバッテリー充電に要する時間は、急速充電の場合は30分、家庭用の普通充電(200V)だと8時間。航続可能距離は約120km。長くはないですが、休憩しつつ充電しながら乗るのがよろしいかと思います(フルオープンで走っているとホント疲れますし)。
まとめ
失礼な話で恐縮なのですが、最初は“実際に乗れちゃうオモチャのスポーツカー”的なイメージを持っていました。が、細部まで丁寧に仕上げられていることはもちろん、見た目がとてもカッコいいこと、走りがおもしろい(そして速い)こと、なによりも最先端技術を凝縮したEVスポーツカーであること、すべて合わせて非常に魅力的だと思います。気になるお値段は、800万円(税別)。1台1台手作業で組まれるプレミアムEVスポーツカーと考えれば、それほど高価ではない、かもしれませんね?
なお2016年5月5日にはオートバックス東京ベイ東雲にて体験試乗会があるようです。助手席に座ってドライブができるとのこと。興味ある方はぜひ!
<SPECIFICATIONS>
ボディサイズ:L3865×W1735×H1140mm
車重:850kg
駆動方式:2WD
バッテリー:Liバッテリー
トランスミッション:1速固定
最高出力: 305ps
最大トルク:415Nm
価格:800万円(税抜)
取り扱い:GLM http://tommykairazz.com
(取材・文・イラスト/三才はるな)
さんざいはるな/エディター、ライター
クルマ、自転車、オートバイ、旅行関連メディアで活動するエディター・ライター。書籍やムックの編集にも携わる。基本的に「タイヤのついた乗り物」ならなんでも興味アリ。一輪から四輪まで、さまざまな乗り物に触れて操る楽しさを、わかりやすく伝えるのがモットー。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
レクサス「新型高級SUV」発表! FFの軽快モデルも登場! 斬新デザインの「RZ」改良を実施 820万円から
くるまのニュース / 2023年11月30日 13時30分
-
ポルシェの4ドアスポーツ『パナメーラ』新型を発表、680馬力のPHEVに
レスポンス / 2023年11月25日 18時0分
-
ルノーから「エアロバン」登場、EVは空力効果で航続410kmに…『マスター』新型
レスポンス / 2023年11月23日 9時0分
-
新型「爆速5ドアスポーツカー」2024年に発売! 650馬力の斬新モデルに驚愕! 「新型IONIQ5 N」サーキットで試した印象は?
くるまのニュース / 2023年11月22日 8時40分
-
BYD第3弾「SEAL」超速開発と思えぬ完成度の脅威 スピーディな開発力こそBYDのポテンシャル
東洋経済オンライン / 2023年11月11日 13時0分
ランキング
-
1【話題】ファミマのパーカーがバズり中。即ゲットして実力確かめてみた。《編集部レビュー》
東京バーゲンマニア / 2023年12月6日 20時18分
-
2「出産のためお休みです」←えっ、女性!? さまざまな理由で「性別議論」を招いた人気漫画家たち
マグミクス / 2023年12月6日 18時10分
-
3これがスズキのスゴさ… 新型「スイフト」MTモデルに驚きの声 軽さは正義「俺たちのスズキ」
乗りものニュース / 2023年12月6日 16時42分
-
4藤井聡太八冠「圧巻の1年」を振り返る 6つのタイトルすべて防衛し名人と王座を奪取
NEWSポストセブン / 2023年12月7日 7時15分
-
5くら寿司、特製ガリが「大根ガリ」に変更 新形態の食感に衝撃走る…
Sirabee / 2023年12月6日 23時0分
記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
