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初綱取り場所でも気負いなし「変わらずにやっていく」動じない琴桜の原点…12日初場所初日

スポーツ報知 / 2025年1月12日 5時15分

九州場所の優勝額を贈呈された琴桜(カメラ・竹松 明季)

 大相撲初場所は12日に東京・両国国技館で初日を迎える。大関・琴桜(27)=佐渡ケ嶽=は11日、優勝額贈呈式に出席し、喜びを語った。初の綱取りを翌日に控えても「変わらずにやっていく」と気負いはなし。大関・豊昇龍(25)=立浪=とともに綱取り成功となれば、70年初場所後の北の富士、玉乃島(のちに玉の海)以来、55年ぶりとなる。相撲一家で培われた自然体で最高位へ挑む琴桜を、大西健太記者が「見た」。

 優勝額を前にした琴桜の表情に大きな変化はなかった。昨年の九州場所で初優勝を果たし、その証しを得た。祖父で先代の元横綱・琴桜が最後に優勝を果たしたのが、1973年名古屋場所。約半世紀の時を経て『琴桜』のしこ名が書かれた優勝額が復活する。「うれしいし、またここから一つでも増やせるようにやっていきたい。(優勝は)何回やってもいいと思うので、先代に並べるようにやっていきたい」と静かに決意を明かした。

 昨年末から琴桜を追った。綱取りが懸かる初場所。6日の横綱稽古総見では、大関同士の申し合い稽古で、3勝10敗と大きく負け越した。調整遅れを懸念する言葉も向けられる中で「あと1週間ある」と言った。まったく強がりに感じなかった。表情に不安や動揺は見受けられなかったからだ。その言葉通り8日の稽古では幕内上位陣を相手に18勝2敗と見違える姿。周囲の不安をよそに、仕上げた。

 この動じない姿について、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は「自然でいろ、無心にやれば後は結果がついてくる」という先代の教えがあると話す。力士は本場所の取材で「一日一番」という言葉をよく口にするが、どこか必死に自分に言い聞かせるように感じることもあり、自然体でいることは案外難しい。だが、相撲一家に生まれた琴桜は幼い頃から先代の横で稽古を見つめ、相撲部屋で生活する中で力士に必要な心持ちをその身をもって感じてきた。

 師匠も「根性が据わっている。性格は自分より先代に似ている。がちがちになることはない」と認める琴桜の心の強さ。自身初の綱取り、豊昇龍との55年ぶり同時昇進に注目が集まろうとも、琴桜は「目指すところは変わらない。自分らしくやっていければ」と言った。これまで通り自然体で、一歩一歩目標にたどり着く。(大西 健太)

 ◆横綱に同時昇進すると 照ノ富士が「第73代」であるように、横綱は昇進した順に代数をつないでいく。同時昇進の場合、相撲協会関係者によると当初は2人とも代数をつけず、先に引退した方が早い代になるという。大鵬より約2年前に土俵を去った柏戸が第47代となり、大鵬は自動的に第48代。この両雄の代数が空白のうちに続いて最高位に立った栃ノ海は「俺が先に第49代と呼ばれていいのだろうか」と漏らしたという。

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