女流将棋の大物ルーキー・中七海女流三段がデビューから３連勝！ 女流王将戦本戦入りへあと２勝

榊菜吟女流２級（手前）を相手に、２手目を指す中七海女流三段

　女流将棋の大物ルーキー・中七海（ななみ）女流三段が２４日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指された第４７期女流王将戦予選第１２ブロック１回戦で、榊菜吟（さかき・なな）女流２級に後手番の１１０手で勝ち、昨年１２月のデビューから３連勝。この日午後１時からの２回戦（ＶＳ佐々木海法女流初段）に進出した。

　持ち時間各２５分（チェスクロック方式、切れたら４０秒）の早指し。オールラウンダーの中は後手番で、榊の中飛車に対して、角道を開けて角を３三に移した後、２筋に飛車を振り、敵陣へにらみをきかせた。終盤は天王山からの馬切り王手をへて、一気に勝負を決めた。

　中は今月１４日、タイトル６期を誇る強豪・加藤桃子女流四段に勝利した第５２期女流名人戦（報知新聞社主催）予選第２ブロック２回戦に続いて、これでデビューから無傷の３連勝だ。

　この日、あと２連勝で予選を突破すれば、デビュー５戦目で西山朋佳女流王将＝白玲、女王＝への挑戦権をかけた本戦トーナメント入りが決まる。

　中は昨年９月にプロ養成機関「奨励会」の三段リーグで勝ち越せず、特例残留がなくなったため、２６歳の年齢制限で退会。三段リーグ経験者の女流棋士は福間（旧姓・里見）香奈女流名人＝清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠＝、西山に続く史上３人目で今後の躍進が注目されている。