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発言からも消えた「誠意」謝罪も “自殺は対象としない”と回答 道立江差高等看護学院パワハラ自殺

HTB北海道ニュース / 2024年5月10日 19時2分

(c)HTB

北海道立の看護学校で教師からパワハラを受けて自殺した学生の遺族に道は謝罪をしていますが、2024年4月、自殺は謝罪の対象としない回答をしていました。

遺族側代理人・植松直弁護士)

「完全に裏切られた。騙された。こんなことだったら謝罪は受けなかった」。

2019年、道南の江差高等看護学院の男子学生が自ら命を絶ちました。第三者委員会は教師からのパワハラがあったと認定。学習環境と自殺との「相当因果関係」を認めました。

鈴木知事)

「ご遺族に対して深くお詫びを申し上げますとともに、お亡くなりになられた学生に対して心より哀悼の意を表します」。

2023年5月、鈴木知事と道の担当者は遺族に謝罪をしました。しかし、その後道は自殺の賠償には応じない考えを示しました。

遺族)

「あの謝罪は何だったのか」。

説明を求めていた遺族側に、先月26日、道から回答書が届きました。

遺族側代理人・植松直弁護士)

「自死の部分は全て外された形での回答だった」。

回答書には2023年5月の謝罪は教師によるパワハラに対するものと書かれていました。第三者委員会が「相当因果関係」を認めた学生の自殺については謝罪の対象に含まれていませんでした。これについて10日の会見で謝罪の意味を質問された知事は。

鈴木知事)

「複数の教員によるハラスメントが確認されるとともに学生を振るい落とすような教育方針管理責任のある道にも問題があるとされた。道として調査結果を重く受け止め謝罪をした」。

自殺への謝罪について答えを避けました。ただ、2023年11月の会見では…

鈴木知事)

「道として相当因果関係を含めた第三者調査委員会の調査書、この内容を受け止めまして謝罪を行った」。

自殺との相当因果関係にも触れ「誠意を持って対応する」としていました。

鈴木知事・2023年11月)

「誠意を持って対応させていただきたい」。

鈴木知事・2023年12月)

「丁寧かつ誠意を持って対応させていただきたい」。

鈴木知事・5月5日)

「誠意を持って対応していきたい」。

その後も繰り返し発言した「誠意」という言葉。

遺族側代理人・植松直弁護士)

「知事が何回も【誠意】【誠意】と言っていますけれども、この流れからして、何が誠意なのかこちらは全く理解できません」。

鈴木知事)

「ご遺族に対しても代理人を通してしっかり対応していますので、これからもしっかり対応したいと思います」。

10日の知事の発言から「誠意」の言葉は消えました。「誠意」の見えない知事や道の対応に、遺族の不信感は募るばかりです。

パワハラと学生の自殺についてこれまでの知事の発言を振り返ります。

▼去年5月の会見で知事は遺族に「深くお詫びを申し上げます」と謝罪

▼そして去年11月の会見では「(自殺との)相当因果関係を含めた第三者委員会の調査書の内容を受け止めて謝罪を行った」と発言していた

▼しかし、10日の会見では「謝罪の考え方に何か変化が生じたわけではない」としながらも、自殺に対する謝罪だったのかについては言及しなかった。

▼この問題についてはこれまで「誠意をもって対応する」と繰り返していたが、知事の発言に「誠意」という言葉はありませんでした。知事からの納得できる説明が求められます。

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