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杉田かおる、還暦&50年超のキャリアも作品に臨む姿勢は変わらず 名優との共演秘話も

クランクイン! / 2025年1月30日 6時30分

杉田かおる

 各地で起きた村八分事件をもとに、現代日本の闇に隠されている“村社会”の実態を暴く衝撃のヴィレッジ《狂宴》スリラー『嗤う蟲』で、移住組の若夫婦をジワジワと追い詰める恐怖妻を演じた杉田かおる。還暦を迎え、ますます演技に磨きがかかる杉田に、本作への思いとともに、これまでの俳優人生で学んだ「掟」について話を聞いた。

◆疎外感があっても溶け込もうとは思わない

 スローライフに憧れて都会から麻宮村に引っ越してきた若夫婦・杏奈(深川麻衣)と輝道(若葉竜也)。二人は新天地で、自治会長の田久保(田口トモロヲ)とその妻よしこ(杉田)をはじめとするフレンドリーな村民たちに囲まれ、念願の静かな暮らしを満喫する。ところが麻宮村は、恐ろしい「掟」が支配する脱出不可能な生き地獄だった…。

――本作は、村社会の美徳である人情の裏側に潜む“閉鎖性”をスリラー感覚で展開していきますが、この企画に対して最初どんな印象を持ちましたか? 杉田さんは地方生活のご経験もあるので、興味のある題材かなと思ったのですが。

杉田:私の場合、環境保全のお仕事もしているので、自然保護にはとても関心があるんですが、地方再生に関してはあまり深く考えたことがなかったので、普通に面白い企画だなと思って読ませていただきました。結局、田舎暮らしの盲点というか、団結心が出来上がっている人たちと共存していくことの難しさを突いている作品ですよね。憧れを持って都会から引っ越してきた若い夫婦が虚像と実像の狭間で苦しむわけですが、そこの人間関係がとてもスリリングに描かれていて、怖いなと思いました。

――杉田さんご自身は、そういった完全アウェイのような場に追い込まれたご経験はありますか?

杉田:さすがにあそこまで極端な経験はありませんが(笑)、例えばシリーズ何作もやっているようなドラマに途中から入って疎外感を感じたり、転校した時になかなか周りに馴染めなかったり、そういうことは多々あったので、なんとなく感覚はわかるのですが…。ただ、そもそも私は、そういう場所に身を置いても、はなから溶け込もうという発想がないので、そのことで悩んだりしたこともないですね。

――なるほど、それは逆に清々しいというか、潔い考え方ですね。

杉田:というのも、昔から引っ越しも多かったし、テレビドラマも昔は1年クールだったのが 半年になり、3ヵ月になり、そのうち2時間ドラマになり…どんどんクールが短い期間になって、出会いと別れが常にもう付きまとう状態だったので、あまりその場所に執着している時間がないというか、溶け込む時間もなかったんです。特にドラマの現場なんかは、セリフを覚えることで精一杯だったので、みんなとワイワイやっている余裕など全くありませんでしたね。50年以上、俳優をやっていますが、共演者と仲良くなった現場なんてほとんどないと思います。

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