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松重豊&遠藤憲一、血だらけの出会いから育んだ絆 60代も互いの活躍に刺激受け切磋琢磨

クランクイン! / 2025年1月31日 6時30分

遠藤:松ちゃんは調整がうまいだけでなく、こだわりが強いからね。『バイプレイヤーズ』の時も、僕らがなんとなくの感覚でやっていたとしても、松ちゃんは整理がつかないと納得がいかない。考えを深めていくのを見ていると「こういうところが自分には欠けているんだな」と気づかされることがたくさんありました。監督業は、こだわりの強い松ちゃんにぴったり! 今回の脚本を読んでもすっきりしていて、計算された空気感があって気持ちがいいなと思いました。出来上がった映画を観ても「これはすごいな」と、本当に面白くて感動しました。観終わってすぐに「大傑作だ」と松ちゃんに連絡しました。

――本作では、人や食との出会いの喜びが描かれています。お二人の出会いとはどのようなものだったのでしょうか。

遠藤:初めて共演した作品って、なんだろう。

松重:瀬々敬久監督のVシネマだと思います。

遠藤:そうだったっけ!

松重:遠藤さん、血だらけになる役でしたよ。大体、僕らは血だらけになることが多かったんですけどね(笑)。瀬々監督のVシネマで遠藤さんとご一緒した時に、「こんなにすごい集中力を持った人は初めて見た。とても真似できない」と感じたことをよく覚えています。遠藤さんは韓国語を話しながら死んでいく役で、ものすごい気迫と集中力だった。

若い頃から、遠藤さんができなかった役がこちらにまわってきたり、僕ができなかったものが遠藤さんのところに行ったりと、お互いにやったり、やられたりしてきたわけです。周りからはライバル関係とも言われますが、僕は遠藤さんを尊敬していて、仲もとてもいいんですね。遠藤さんがどんどん技術をつけていくと、こちらも一生懸命にしがみつくようにして保っていた部分があります。

遠藤:そうだよね。大体、松ちゃんや光石(研)さんといったメンバーで、順番のようにいろいろな役をやっているなという意識があった。それが『バイプレイヤーズ』で一気に距離が近くなって。

松重:あそこから完全にフェーズが変わりましたね。怖い印象のあったおじさんたちが、「かわいい」と言われ始めましたから。おかしいんですよ! あんなにすごい集中力で血だらけになっていた人が、女の子から「かわいい」と言われるんだから(笑)。

遠藤:松ちゃんはあのメンバーの中で一番年下なんだけれど、お父さんみたいな人なんです。すべて段取りをして、すべてをまとめてくれる。そんな人は、松ちゃんしかいません!

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