<渋谷で開催>写真家・野村佐紀子氏が海外からも注目される日本の“彫り物”文化を追いかけた写真展
IGNITE / 2023年3月3日 23時0分
日本に暮らす我々でもきちんと説明できる人は少ないかもしれないが、我が国には“入れ墨”とはまったく異なる、“彫り物”の文化があるという。
写真家・野村佐紀子氏が、江戸の彫り物文化を受け継ぐ「江戸彫勇會(えどちょうゆうかい)」の年中行事に密着。作品68点を収録した写真集『MAJESTIC』が発売される。
また、それを記念して、3月21日(火)から3月26日(日)までの期間、東京・渋谷「RAYARD MIYASHITA PARK」の「EN STUDIO(エン スタジオ)」にて写真展を開催。会場では作品約20点を展示する予定だ。気になる人は宮下公園エリアへ足を運んでほしい。
美と技術を競った江戸時代の彫り物文化古くは縄文時代からあったとも言われる日本の“彫り物”。刑罰として古代から江戸時代まで続いた“入れ墨”とは似て非なるものだという。
江戸時代には浮世絵文化の発展とともに技術が向上し、芸術性やデザイン性も飛躍的に高まる。
江戸の花形職業だった鳶職の町火消や飛脚、駕籠かき、魚屋、大工らに好まれ、歌舞伎役者から庶民まで彫り物を入れていた。
浮世絵はもちろんのこと、舞踊や古典落語にも登場し、美しい彫り物を入れた人を競う競美会(コンテスト)が開催されていたこともあるという。
幕府からは何度も禁止令が出されたが、「粋(いき)」で「いなせ」な江戸気質を体現する文化として今日まで残る。
明治時代、名人と呼ばれる一人の彫師に彫ってもらった男たちが集まって結成したという「江戸彫勇會」には、現在も数十人が在籍する。
年に一度行われる「大山詣り」では、普段は人に見せることのない背中の彫り物をあらわにし、滝で身を清めてから奉納と山頂を目指す。
古くから山岳信仰の対象だった大山は、雨乞い、農業、海上安全、商売繁盛の神とされる。
18世紀中頃より江戸庶民のあいだで「大山講」が行われ、レジャーも兼ねる「大山詣り」は大変な流行を巻き起こしたという。
この風習は今も脈々と引き継がれ、2016年には文化庁が認定する日本遺産にも認定されている。
文化を伝える貴重な記録『MAJESTIC』この「大山詣り」に密着し、「江戸彫勇會」の男たちの姿を写真に収めたのが野村佐紀子氏だ。
1967年、山口県下関に生まれた野村氏は、九州産業大学芸術学部写真学科を卒業した後、写真家・荒木経惟氏に師事する。1993年より国内外で写真展を開催し、写真集も多数出版。
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