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松屋銀座で限定発売。数々の役者を支えた檜舞台が、能舞台の背景を描いた一点もののアートピースに

IGNITE / 2023年12月23日 14時0分

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人や企業・歴史や伝統などをつなぎ伝えるプロジェクト「CHIKIRI PROJECT(ちきりプロジェクト)」は、舞台美術を用いたアート「テアトルバック」と、実際に使用された檜(ひのき)舞台の板を用いた一点もののアートピースを7点限定で販売する。

同製品の販売は、松屋銀座にて開催される「日本のかたち」にて、12月26日(火)から12月30日(土)まで行われる。日本の舞台美術を、お気に入りのアートとして自宅に飾りたい。

実際の舞台で使用された所作を用いたアートピース

同プロジェクトでは、国立劇場の舞台美術を製作してきた「金井大道具」と共同制作した作品を、数量限定で販売する。1点もののアートピースは、実際の舞台で役者を支え続けた檜舞台を仕上げ直し、舞台背景の作画を手掛ける絵描きによって描かれている。

能や歌舞伎などに用いられる代表的な舞台背景画「松羽目(まつばめ)」を忠実に再現するため、実際の背景画と同じ縮尺で描くことで、そのダイナミックかつ繊細な独自の筆はこびを感じることができる仕上がりとなっている。

貴重な無節の檜板

歌舞伎役者が演舞する檜舞台は、100年檜とも言われる無節の無垢材が使用され、所作・所作舞台と呼ばれる。雪駄、土足はもちろん、はだし、靴下でも上がることは禁じられており、足袋でしか上がることは許されていない所作は、幅909mm、長さ3636mmで、節のない檜の板で作られている。

節のない檜の板は非常に高価かつ、希少なので入手が難しく、舞台一面に敷き詰めるだけの一式を作るだけでも、材料調達からして非常に困難だ。

そんな檜に職人の手で丁寧に鉋(かんな)をかけ、磨いていくと美しい光沢が生まれる。そこへ、接着剤を使わない「忍び釘」と呼ばれる、双方が釘になっている特別な釘を使用してつなげていく。

ダイナミックかつ繊細な筆運び

同製品は、舞台背景の製作を行う絵描きが、実際に舞台で用いられる背景画を原寸大で一筆一筆丁寧に描いて作り上げる。そのため、独自の筆使いや配色といったディテールが際立つ。

なお、今回描かれた「松羽目」とは、能舞台に描かれる老松のこと。「松羽目」を使って上演される演目は「松羽目物」として親しまれている。

伸びやかな直線と「塗りぼかし」によるグラデーションで描かれた葉の表現は、シンプルでありながらも奥行きを感じさせる。

美術製作の現場に携わっている職人集団

今回の「松羽目」を描いた「金井大道具」は、創業130年。明治時代から現在に至るまで、常に業界の先端を走り続けてきた舞台美術製作会社だ。

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