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リアル・マイケルジャクソン [Vol.40]_1997年inキール_ミリタリー空港でお出迎え。 ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年6月6日 17時30分

現地のMAPとミリタリー空港での様子。

6月10日のコンサートのあと、マイケルはアムステルダムから一度パリへと戻り、わたしたちは列車で次の公演地、ドイツの「キール」へと向かった。

主要な関係者やスタッフが、最寄りの大都市であるハンブルグに滞在したため、わたしたちも同じホテルに宿泊しつつ、さまざまな人からこの半年間の出来事を聞くことができた。

良い話も、浮かない話もある中で、ハワイ公演のあとネバーランドに招待されたという某関係者が、こんな素敵な話を教えてくれた。

ネバーランドには、マイケルがツアー中にファンからもらった贈り物を大切に飾っている部屋があった。自分はそれをみて本当に驚いた。その部屋から、マイケルのファンに対する想いを感じた、と。

わたしたちは、去年、マイケルが受け取ってくれたさまざまなプレゼントを思いだし、涙が出そうになった。世界中のファンから寄せられるたくさんの贈り物を、宝物のように飾ってくれていたマイケル。こんなふうに、ファンの想いを真っ直ぐに受けとめてくれるスターが、他にいるだろうか?

それ以降、わたしたちは、ますます気合を入れてマイケルへのギフトをつくるようになった!

そして、6月13日、いよいよキールでのコンサート当日となった。マイケルは、ハンブルグのホテルには宿泊せず、パリから会場へ「直行直帰」でコンサートを行うようだ。(せめて空港に迎えに行きたい!)ホテルの外に出ると、そこにはバンに乗り込もうとしているウェインがいた!

「ハーイ!」

駆け寄るわたしたちに、手を差し出して握手をしてくれる。いまにもどこかに出発しそうだ。

急いでウェインに聞くと、「これからミリタリー空港にマイケルを迎えにいく」と言うではないか!ナイスタイミング!このままウェインが乗ったバンを追いかければ、間違いなくマイケルの元に行ける!

ホテルの前に一台だけ止まっていたタクシーに、ミリタリー空港はどこかと聞くと、「ここから30分くらいだよ!」と教えてくれる。片道30分なら、そんなに遠い距離ではない。わたしたちは迷わずタクシーに乗り込み、マイケルを出迎えるため、いざミリタリー空港へと出発した!

しばらく走り続け、気がつくと、バンとタクシーはアウトバーンに進入していた。ものすごいスピードで疾走する2台。とっくに30分は過ぎているのに、到着する気配はまるでない。ドライバーに聞くと、ミリタリー空港とは方角が違うという。…わたしたちは、一体どこに向かっているのか。

出発してから軽く2時間がたち、周囲の風景が何もない草原へと変わっていく。そして、大草原の中の一本道を延々と走り続けたあと、わたしたちは、ようやく「ミリタリー空港」に到着した。(ミリタリー空港はひとつではなかったのだ!)

バンはゲートの中へと入って行き、わたしたちは、ゲートの手前でタクシーを降りた。すかさず走り去るタクシー。予定外の出費に、3人の財布はカラッポだ!

わたしたちは、それから1時間ほど、その場でマイケルが到着するのをひたすら待った。近場のつもりで油断していたせいで、ものすごくトイレに行きたい。喉だって乾いた。それに、うっかりタクシーを帰しちゃったけど、このあとどうやって帰ればいいの??

さまざまな不安がよぎる中、ようやく遥か彼方から「専用機」が飛んできた。ああ、マイケルが乗っている飛行機だ~~!!

ゲートの外で、わたしたちはタレ幕を広げてスタンバイし、マイケルのバンが現れるのを待つ。

そしてついに、パトカーに先導されたバンが中から走り出てきた!

「マイコー!!」

わたしたちは、タレ幕をふって大声で叫ぶ!助手席に乗ったウェインがこちらに向かって手をあげる。警察車両に囲まれたバンは、そのままスピードにのってあっという間に走り去った。マイケルの姿は見えず、反応もわからない。

でも、わたしたちは「やりきった感」でいっぱいだった!大丈夫、マイケルは気づいてくれたはずだ!

さーて帰ろう!と一歩踏み出したものの、アウトバーンで2時間以上の距離だ。そもそも人が住んでいる所まで、歩いてどれくらいかかるんだろう。えーん、トイレに行きたいしお腹もすいたよー!

そのとき、後方から走ってきた一台の車がわたしたちのそばでスピードを落とした。

「あなたたちは、マイケルのファンですか?」

彼らは空港に取材に来ていた地元新聞の記者とカメラマンだった。マイケルに会うために日本から来たことを話すと、インタビューと写真をとらせてくれたら、最寄りのレンズブルグの駅まで送ってくれると言うではないか!

助かった~~(泣)どうやらわたしたちには「拾う神」がついているようだ。

翌日、マイケルの到着の様子とともに、わたしたちの写真が小さく地元新聞の紙面を飾った。マイケルとのご対面は無かったものの、キールでの追っかけ?はいろんな意味で想い出深いものとなった。

どうにもハードなヨーロッパツアーの中、次に訪れる「ケルン」で大きな収穫があった!

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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