リアル・マイケルジャクソン [Vol.79]_2000年代のエピソード~4~ ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~
インフォシーク / 2014年3月27日 17時30分
2006年5月、マイケルは突然の来日を果たした。主たる目的は、5月27日、代々木体育館で開催されるMTVビデオミュージックアワードJAPANの「レジェンド・アワード」授賞のためだ。2005年の裁判が終わってから、長い休養に入っていたマイケルが、久々に公の場に現れたのが日本のイベントだったのだ。
この来日で、マイケルは目白のフォーシーズンズホテル椿山荘に子供たちとともに宿泊し、児童養護施設の訪問や業界関係者が集うパーティーへの出席、プライベートでのショッピング、スマスマ出演の収録など、6日間の滞在を通して精力的に活動した。8年ぶりのマイケルの来日に、新旧入り混ぜ大勢のファンが滞在先のホテルに集まり、マイケル人気の健在ぶりを示したのだ!(ちなみに、それまでの常宿だったキャピトル東急ホテルは老朽化による全面建替え工事が計画され、2006年11月から2010年の再オープンまで閉館となった)
さらに翌年の2007年3月、マイケルは再び来日し、いろんな意味で話題となった「プレミアムVIPパーティー」に出席した。当時、ニュースで耳にした方も少なくないと思うが、「マイケルとご対面&写真撮影ができて40万円」という高額なパーティー券が発売されたのだ。
この企画に対しては、ファンの間でも賛否両論、意見が真っ二つに分かれた。「アーティストとしての価値を貶めるだけだ」「こんな企画がマイケル本人の意思のはずがない!」という反対派の意見。「本人に会えるなら金額は問題じゃない」「夢のような企画!」という賛成派の意見。「マイケルはいまお金に困っているのだから、ファンなら出席するべきだ」という意見もあった。最終的に、「ご対面・写真撮影なし」のカジュアルなファン感謝デーも用意され、多くのファンがマイケルの姿を見ることができた。このときの来日で、マイケルはヘリで米軍基地を訪問したり、家電量販店でショッピングをしたり、ディズニーランド(シー)で子どもたちと遊んだり、滞在先のホテルでファンと対面をしたりした。このときの日本滞在は、11日間にもおよんだのだ。
2度の来日を通して、マイケルは、とても精力的でパワーに溢れていた!根本的に日本が好きで、この空気感が落ち着くのであろうことが、本人の様子からも伝わってきた。2000年代に入ってからの不毛な時期を乗り越えて、これからきっと、新しい作品の数々を見せてくれるに違いない。そんな予感を感じさせてくれたのだ。
そして、わたしたち3人は、それぞれの立場でマイケルの来日を迎えていた。Yちゃんは、仕事を休んで皆勤賞でマイケルを追いかけた!(ギリギリ最後の独身生活のタイミングだった)わたしは保育園に通う子どもがいる中で、できる範囲で行ったり来たり。Eちゃんは結婚してアメリカに住んでおり、この時期どうしても日本に来ることが出来なかった。
皆勤賞のYちゃんは、2度の来日をとおし、日々マイケルと交流することができた。マイケルは、Yちゃんの姿をみて飛び上がって喜び、人ごみの中でも歩み寄って握手をした。路上で10分ほどバンが停車したときは、バンの窓を全開にしてYちゃんの話に耳を傾けてくれた!Yちゃんは、自分の近況や、日本に来れないEちゃんの想いを一生懸命マイケルに伝え、それを聞いたマイケルは、何度もうなづきながら「わかってるよ」とYちゃんのほっぺを撫でてくれたのだ。当時のマネージャーのレイモン・ベインにも、「マイケルに会わせてあげます」と約束をとりつけるなど、Yちゃんはさすがの行動力を示したのだ。
そしてわたしはというと、マイケルが日本にいるにもかかわらず、家族サービスで近所のショッピングセンターにいたり、追っかけの途中で切り上げて子どもをお迎えに行ったり、以前では考えられないような中途半端な毎日だった!ダンナは追っかけに否定的だし(小さい子どもがいるなら当然の反応だ)、子どもを預けられる実家も近くにない。これぞ、しがらみってモンだと痛感しながら、それでも可能な限り時間をやりくりしてマイケルの元に足を運んだ。どうしても伝えたいことがあったからだ。
2000年にモナコで会ったのを最後に、わたしは追っかけの旅に出ていない。特に、マイケルが裁判でもっとも困難だった時期、わたし自身も体調不良と待ったなしの育児に追われて人生の苦境にいた。サポートのために駆け付けたい!といくら思っても、それを実行に移すことができなかったのだ。そんな、もろもろの状況や想いを少しでも伝えることができたら…と思っていたら、すぐにその機会は訪れた。とある日の外出先で、マイケルと話をすることができたのだ。
【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。
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